パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

流れを決めたPK判定(どうもVAR判定は、、、、)

2018年07月16日 07時51分54秒 | サッカー

ワールドカップはフランスの優勝で幕を閉じた(フランス4-2クロアチア)
決勝トーナメントは片方の山は強豪がズラッと並び、まさにつぶしあい
片方の山はどこにでもチャンスがありそうな様相だったが
それでも延長を3試合も勝ち残ったクロアチアは決勝に出るに値した

あれだけ戦って、休養日も一日少ないクロアチアに判官びいきで応援したくなるのは人情
しかし、やはり甘くはなかった

立ち上がりいきなりフランスがプレスを厳しくかけてきたが
慌てることもなくクロアチアはパスの交換を行った
まるでスペインの選手が細かなところで、狭いスペースでパスをするように
一人ひとりの技術がそれこそ半端ないというところ

そうこうするうちにフランスがフリーキックを得た
クリーズマンの絶妙なキックをマンジェキッチがオウンゴール
マンジェキッチは先の準決勝で決勝点を叩き出した選手
その選手が肝心な試合でオウンゴール
かわいそうな仕打ちのような運命だが、こういうことは何故かよくある
今まで活躍してみんなを引っ張ってきた選手が、ご褒美ではなく試練のような時をプレゼントされる
日韓の決勝戦でオリバー・カーンのミス
同じく日韓の大会のホン・ミョンボの三位決定戦でのミス
何故彼らがそういう運目を甘んじて受けなければいけないのか、神様のさじ加減は人間には理解しがたい

この試合こんなのでフランスが固く守ってお終いなんだろうか
フトそんな思いが頭をよぎった(それじゃ面白くない)

だがそれから同点にしたクロアチアは素晴らしかった
相手のミスと言うよりきちんと点をとった
浮玉を左に持ち替えて正確なシュート
思わず声が出た
これでも面白くなるぞ、、

しかしそのあとでフランスのコーナーキックからの攻撃でクロアチアの選手にハンドの判定
最初はハンドの判定はなしだがVARで確認してPKとなった
確かに手には当たってる、、でも故意じゃない、、特別有利になっているわけでもない
この大事な試合ということを考えれば、エンタメ要素も混じえてPKはないと願ったが
審判はPKポイントを指し、クリーズマンの冷静なキックでフランスの勝ち越し

正直なところ、これで決まりと想像した
VR判定はサッカーの流れをぶった切る
良いも悪いも含めてミスの多いサッカーというゲームにおいて人間的な審判のミスも
ゲームの中の出来事の一つ、、とするほうが、自分には納得がいく

後のポグバとエムバペのゴールはおまけみたいなもの
ただフランスのキーパーのマンジェキッチにプレスをかけられてゴールを許したのは
緊張感を欠いていたし、どこかこのゲームの全体的な落ち着きの無さを現していた

しかしクロアチアは、つくづくすごいな
一人ひとりが上手い
イングランド戦の同点ゴールはそれなりの高さのボールを頭じゃなくて足で決めている(イブラヒモビッチみたいに)
東欧のブラジルと言われたのは旧ユーゴスラビア
そのユーゴスラビアが分かれて誕生した国がクロアチア
見ていて面白かったのはフランスよりクロアチアだった

そう言えば、急に思い出したがドイツが優勝したイタリア大会の時
マラドーナのアルゼンチンとストイコビッチのユーゴスラビアの試合は面白かった
ユーゴスラビアの監督はオシムさん
ストイコビッチはまだそれほど有名ではなかったが、この日の彼はすごかった
確かユーゴスラビアは一人退場ということになったが、その中でもストイコビッチは幾度もチャンスを演出
サビチェビッチが決めさえすれば、、、そんなシーンが何回かあった
解説の加茂さんもこの選手(ストイコビッチ)はすごいですねえ、、と舌を巻いていた
だが勝負は延長でも決まらず、PK戦に
ここでまたサッカーの神様の不思議なさじ加減が登場する
あれだけ頑張ったストイコビッチがPKをバーに当てて失敗する
そして敗戦

ロシアのワールドカップはこれで終わった
でも果たして優勝の資格のあるチームが栄誉に輝いたか
将来のサッカーのためになる様なチームが優勝したか、、と考えると少し疑問符がつく
20年前フランスが優勝した時のチームは、その資格があると感じた
なんともバランスが良く左右のバックスの攻撃が速いし力強いしすごかった
現にその後のユーロでも優勝して、それも無理からぬ事と思えた
だが今回のチーム、若手が多くてさらなる熟成が予想されると言うが
このまま勝ち進められるか、少し疑問を感じる

ほんと判官びいきだが、苦労の多かった小さな国クロアチアに勝たせてあげたかったな

さてにわかサッカーファンの増えた日本
暑い中Jリーグが再開される
レベルの高い試合を見た後だけに見劣るのは仕方ない
でも、実際にスタジアムにでかけて応援し、批判し
時間をかけてみんなで選手を戦術を育てていく、、という気持ちがないと
「足りないなにか」はつかめないのではないか
足りない何かは選手間だけにあるのではなく、ファンとかサポーターの中にもあるような気がしてならない

うまくなったり強くなるのは、時間と悔しい思いが必要ってこと、、

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする