戦時中のポスター、そのコピーに一文字(素)を入れただけで、全く意味が反対になる有名な落書きがある
「贅沢は敵だ」が「贅沢は素敵だ」がそれだが、きっとこっそり誰かがわからないようにやったに違いない
当時の庶民は上からの教条的な忍耐とか我慢とか根性とか精神力とか、、、そんな言葉にうんざりしていたのではないか
それでつい本音がポロリというところかもしれない
戦時中の、その時代に対する批判的な庶民の落書きは、他に特高警察が探したもののなかに
● 戦争をヤメロ 俺たちに自由を与えよ
● 国民に平和とパンを与えろ
● 東条の邸宅30万円
● 国家の美名に隠れ、戦争で儲けているのは軍人と官僚だ
● 貧乏神の東条内閣 一将功成って国民滅ぶ
● 国民に平和とパンを与えろ
● 東条の邸宅30万円
● 国家の美名に隠れ、戦争で儲けているのは軍人と官僚だ
● 貧乏神の東条内閣 一将功成って国民滅ぶ
がある
なんとなく今現在をも彷彿とさせるようで、それはそれで困ったものだが
こういう公式文書には残らない庶民の声というのが自分は気になるし
こうした資料は大切に保存され、十分に検討されるべきだと思っている
なんとなく今現在をも彷彿とさせるようで、それはそれで困ったものだが
こういう公式文書には残らない庶民の声というのが自分は気になるし
こうした資料は大切に保存され、十分に検討されるべきだと思っている
それでつい連想ゲーム風にいろんなことを思い出した
その一つが、万葉集の貧窮問答歌(たしかこんなのがあったぞと思い出しググってみた)
原文は難しいので現代語に訳したものは、こんなだ
訳
風交じりの雨が降る夜の雨交じりの雪が降る夜はどうしようもなく寒いので,塩をなめながら糟湯酒(かすゆざけ)をすすり,咳をしながら鼻をすする。少しはえているひげをなでて,自分より優れた者はいないだろうとうぬぼれているが,寒くて仕方ないので,麻のあとんをひっかぶり,麻衣を重ね着しても寒い夜だ。私よりも貧しい人の父母は腹をすかせてこごえ,妻子は泣いているだろうに。こういう時はあなたはどのように暮らしているのか。
天地は広いというけれど,私には狭いものだ。太陽や月は明るいというけれど,私のためには照らしてはくれないものだ。他の人もみなそうなんだろうか。私だけなのだろうか。人として生まれ,人並みに働いているのに,綿も入っていない海藻のようにぼろぼろになった衣を肩にかけて,つぶれかかった家,曲がった家の中には,地面にわらをしいて,父母は枕の方に,妻子は足の方に,私を囲むようにして嘆き悲しんでいる。かまどには火のけがなく,米をにる器にはクモの巣がはってしまい,飯を炊くことも忘れてしまったようだ。ぬえ鳥の様にかぼそい声を出していると,短いもののはしを切るとでも言うように,鞭を持った里長の声が寝床にまで聞こえる。こんなにもどうしようもないものなのか,世の中というものは。この世の中はつらく,身もやせるように耐えられないと思うけれど,鳥ではないから,飛んで行ってしまうこともできない。
その一つが、万葉集の貧窮問答歌(たしかこんなのがあったぞと思い出しググってみた)
原文は難しいので現代語に訳したものは、こんなだ
訳
風交じりの雨が降る夜の雨交じりの雪が降る夜はどうしようもなく寒いので,塩をなめながら糟湯酒(かすゆざけ)をすすり,咳をしながら鼻をすする。少しはえているひげをなでて,自分より優れた者はいないだろうとうぬぼれているが,寒くて仕方ないので,麻のあとんをひっかぶり,麻衣を重ね着しても寒い夜だ。私よりも貧しい人の父母は腹をすかせてこごえ,妻子は泣いているだろうに。こういう時はあなたはどのように暮らしているのか。
天地は広いというけれど,私には狭いものだ。太陽や月は明るいというけれど,私のためには照らしてはくれないものだ。他の人もみなそうなんだろうか。私だけなのだろうか。人として生まれ,人並みに働いているのに,綿も入っていない海藻のようにぼろぼろになった衣を肩にかけて,つぶれかかった家,曲がった家の中には,地面にわらをしいて,父母は枕の方に,妻子は足の方に,私を囲むようにして嘆き悲しんでいる。かまどには火のけがなく,米をにる器にはクモの巣がはってしまい,飯を炊くことも忘れてしまったようだ。ぬえ鳥の様にかぼそい声を出していると,短いもののはしを切るとでも言うように,鞭を持った里長の声が寝床にまで聞こえる。こんなにもどうしようもないものなのか,世の中というものは。この世の中はつらく,身もやせるように耐えられないと思うけれど,鳥ではないから,飛んで行ってしまうこともできない。
はっきり言えば底辺の人の愚痴だ
律令国家が形成され、優雅なイメージのするこの時代(万葉集の時代)でも現実の庶民は、本当に今も変わらない感じ
教科書に出るような政治の表や政権闘争ばかり眺めていては、人というものの生き様はわからない
素朴な人の、少々根性のない、横着な、感情豊かな庶民、、それらの人々が感じた世界、、
それらは、今いる自分たちにとっても感じる何かがあるはず
律令国家が形成され、優雅なイメージのするこの時代(万葉集の時代)でも現実の庶民は、本当に今も変わらない感じ
教科書に出るような政治の表や政権闘争ばかり眺めていては、人というものの生き様はわからない
素朴な人の、少々根性のない、横着な、感情豊かな庶民、、それらの人々が感じた世界、、
それらは、今いる自分たちにとっても感じる何かがあるはず
次に思い出したのが(本当に不意に思い出した)二条河原の落書き
どんな内容かは覚えていないが、そういうものがあった、、ことを思い出して
現代の最強の武器を用いて、その内容を調べてみた
どんな内容かは覚えていないが、そういうものがあった、、ことを思い出して
現代の最強の武器を用いて、その内容を調べてみた
原文はやはり難しいので訳文を探したら、このページが見つかった
⇒モジカの犬 【現代語訳】二条河原落書
⇒モジカの犬 【現代語訳】二条河原落書
これまた呆れるような怒りを覚える落書きで
残念なのはこれらを読むと、これまた現在を思い起こさせることだ、、
残念なのはこれらを読むと、これまた現在を思い起こさせることだ、、
昔も今も何も変わっていない、、
物質文明は進んだとしても、少なくとも人と人に関することはほとんど進歩・変化は見られない(みたい)
物質文明は進んだとしても、少なくとも人と人に関することはほとんど進歩・変化は見られない(みたい)
だからこそ、昔の庶民の素直なストレートな感情の発露としての、こうした体制批判の声は
今こそ振り返ってこれからに活かす何かとすべき、、と思ったりする
今こそ振り返ってこれからに活かす何かとすべき、、と思ったりする
しかし、それにしても今の時代はひどいな(考える度に落ち込みそう)
この落書きに相当するのもは、現代では批判的な投稿のツイッターが該当するかもしれない
だがツイッターも批判勢力だけでなく、妙な数の力で空気づくりを企む人々もいるようで、、、
その評価はなかなか難しい
後世の時代の人は、現在をどのように把握・理解するのだろうか
その前に、願わくば不幸な未来にならないことを、、、、
この落書きに相当するのもは、現代では批判的な投稿のツイッターが該当するかもしれない
だがツイッターも批判勢力だけでなく、妙な数の力で空気づくりを企む人々もいるようで、、、
その評価はなかなか難しい
後世の時代の人は、現在をどのように把握・理解するのだろうか
その前に、願わくば不幸な未来にならないことを、、、、