「あれー、久しぶり!変わりないですか」
眼の前には歳を重ねる度に妹がそっくりになっていく叔母さんの顔があった
長椅子の横には1本の松葉杖、、、
変わりないはずはないか、、ここに来てるのだから、、
馬鹿な質問で失敗したかな、、と思ったが、叔母さんは直ぐに
「Nさんはお元気?」と聞いてきた
「おかげさんで元気です、悪いのは自分の方で、情けない限りです
そうだ、帰り、よかったら車で家まで送りますけど!」
「ありがとう、今日はYと来てるから大丈夫」
そんな話をしてたら従兄弟のYさんが近づいてきて
「あら久しぶり、、Nさんはお元気ですか」
と聞かれたので、同じことを繰り返すことになった
立ったままで話していると肩を叩く人がいた
振り返ると叔父さんと同級生(ということを前に知ったが)の
ある活動を一緒にしている人がいた
「こんなことろで、、ああ、あれか!」
「そう、なんかいつまでも良くならないみたいで、、今日はMRIに」
「こんなところで会うようじゃイケないね。我々の仲間もみんな病人ばかり、、
まともな人のほうが少ないかもしれない、、」
そう、そこは市民病院の待合室
利用者が少なくなったと言われているが、数分の間に知り合い二人と出くわした
「二度あることは三度ある」とはよく言ったもので、どういうわけか同じようなことが3回続くことが多い
総合受付に見覚えのある後ろ姿があった
振り返ると今度は同級生のAだった
「あれ、久しぶり(今日何回繰り返したことか、、)
今日は、、、そうかあれか(彼は高血圧かなんかで投薬を受けていた記憶が)」
小さな町だからAコープやピアゴ、バローなどで買い物をすると時々知った顔と出くわす
顔は知ってるが名前は思い浮かばない、、、ということは珍しくなくなって、情けない限りだが
病院で顔を見合わせることになるのは、、お互い、情けない、、
(でも仕方ないか、、そういう年齢になってきているし、、)