パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

根本的な問いを改めて考えること

2009年04月18日 21時52分39秒 | Weblog
人間の欲望は無限だから世の中は絶えず物不足の状態
一方
人間が生きていくだけならば
世の中はいかに過剰なものにあふれているか

これは先日読んだ本の中にあった一説

ところで現在この国の人々は
物を多く所有すれば幸せになれる等と
単純に思う人はいないだろう

だがこの未曾有の不況の中
経済を回復させるには、
まずは消費を回復させなければならない
つまり更に物を持つという方向に
進まなければならなくなっている

このモノを持ちたい、持つことが幸せ
というのは確かに発展途上国みたいな状況なら
わからないでもない
だがすでに過剰なものにあふれているこの国では
むりやりに欲望を喚起しなければ
所有したい気分にはならない

ここのところがどこか無理があるような気がしてならない

世の中は困難を乗り越えて
次の時代に移っていくのではなく
まるっきり別の価値観のものが知らないうちに
世の中に蔓延して気がついたら
時代や考え方が変っていた
こんな風に移っていくのじゃないかな

音楽もバロックから古典派、
ロマン派に移行していく時に
バッハを越えていくのでもなく
ベートーヴェンを消化しきった
更なる巨人が出たわけでもなかった
ただ別の価値観の考え方が出現して
しばらく新しい時代を(人々が飽きるまで)
味わいつくす
こういった変遷をしている

だからこの時代の物を持てば幸せ
経済をまずは復活させなければ幸せになれない
と言う考え方も、
もう少し別の視点から幸せを考えていこうというのが
地殻変動の動きになっていくのではないのか
という気がする

しかしこの手の発言をする人々は
社会的には弱者の立場にいる人が多いから
そう簡単にはいかないかもしれない

いずれにしても
「幸せって何だっけ?」
といった問いを改めて一人ひとりが発して
深く考えなければならない時代になってきたのは
間違いないこと、、、と思うのだが

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