GetUpEnglish

日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します。英文執筆・翻訳・構成・管理:上杉隼人

GetUpEnglishについて

毎日更新! GetUpEnglish Updates Every Day! Since April 1, 2006 (c) 2006-2024 Uesugi Hayato(上杉隼人)

The United States Has a Moral Responsibility to Act――Barack Obama’s Speech in Prague (2)

2009-08-06 00:02:10 | O

Shuttle_call_ps0698  本日のGetUpEnglishでは、昨日に引き続き、オバマ大統領のプラハ演説のことばを紹介します。

 オバマ大統領は、この演説において、アメリカが核兵器廃絶に向けて積極的に努力することを宣言しました。

 今日のGetUpEnglishでは、そのハイライト部分をご紹介します。

 Some argue that the spread of these weapons cannot be stopped, cannot be checked ― that we are destined to live in a world where more nations and more people possess the ultimate tools of destruction. Such fatalism is a deadly adversary, for if we believe that the spread of nuclear weapons is inevitable, then in some way we are admitting to ourselves that the use of nuclear weapons is inevitable.

 こうした兵器の拡散は防ぎようがない、抑止できない、と主張する人々がいます。究極の破壊兵器をもつ国家や人々は増えていくものであり、私たちはこういう世界に生きる運命なのだ、と。こうした宿命論を振りかざすのは、きわめて有害な敵対行為と言わざるをえません。核兵器の拡散はどうしようもないものと思ってしまえば、核兵器の使用もどうしようもないものとある意味認めることになってしまいます。  

 adversaryは、「反対者、敵対者、敵」。  

 Just as we stood for freedom in the 20th century, we must stand together for the right of people everywhere to live free from fear in the 21st century. And as the nuclear power ― as the only nuclear power to have used a nuclear weapon, the United States has a moral responsibility to act. We cannot succeed in this endeavor alone, but we can lead it, we can start it.

 20世紀において自由のために戦ったように、21世紀においては、すべての地域の人々が恐怖から解放されて生活できる権利を勝ち取るために、わたしたちはともに戦わなければなりません。そして核保有国として――核兵器を使ったことがある唯一の核保有国として、合衆国には行動を起こさなければならない道義的責任があります。この努力は、私たちだけでは成し遂げられません。しかし、私たちはそれを主導し、始めることができます。

 64年前のこの日、広島に原子爆弾が投下され、同市に大変な被害をもたらしました。ここで重要なのは、アメリカは広島と長崎に原爆を落とした国であり、核兵器を使用した唯一の国であるからこそ、核兵器廃絶に向けて行動を起こす道義的責任があるとオバマ大統領が認めていることです。それに対してプラハ市民も大きな拍手を送っています。(昨日紹介した『名演説で学ぶアメリカの文化と社会』の付属CDを聴くと、その様子がわかります)。

 8月9日のGetUpEnglishでも、この演説の一部を紹介します。

 

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする