北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

台風八号(ノグリー)、気象庁が気象特別警報発令 七月期上陸の台風としては過去最大級

2014-07-07 23:49:20 | 防災・災害派遣

◆明日沖縄へ、最大瞬間風速70m/s(135kt)

 本日は富士学校祭の速報掲載を予定していましたが、気象特別警報発令につきこちらの情報をお伝えします。

Timg_3309  大型で非常に強い台風八号、ノグリーは本日2300時現在、宮古島の南南東約270kmの位置を北へ20km/h(10kt)の速度で移動中です。中心気圧930hPaと、七月の台風としては非常に大きな勢力を保って移動しており、中心付近の最大風速50m/s(95kt)、最大瞬間風速70m/s(135kt)と過去数十年間でも稀有な規模を有しています。暴風圏も非常に大きく、25m/s以上の暴風域全域200km、そして15m/s以上の強風域は南東側700kmと北西側440kmです。

Timg_3327  七月としては最大規模の台風ですが、具体的には波の高さは沖縄地方で14メートルに達し、8日夜までに沖縄地方で300mmの降水量が予報されています。加えて既に4日から九州北部を中心にかなりの降水量があり、長崎県や福岡県での土砂災害や市街地での浸水被害が発生しています。特に4日に長崎市と長崎県西海市と東彼杵町に半世紀に一回の規模の豪雨が降ったと発表しており、この地域に台風に伴う豪雨が見舞えば、さらに大きな被害となる可能性は否定できません。

Timg_3398  台風八号、沖縄地方では猛烈な暴風に襲われると共に高潮による浸水が広範囲で発生する可能性があります。暴風被害が大きくなる時点で避難を決意したとしても暴風下での避難は逆に危険を伴い、加えて明るい時間に避難を開始しなければ夜間の行動では周辺の状況が把握しにくく、徒歩や自動車での避難は危険が伴います、低地ではこの状況下で高潮被害を受けた場合非常に危険であり、早め早めの対応が必要、対応に遅れた場合は家屋の高い位置や土砂災害等の危険の無い室内に退避し、携帯電話などの電源補充を確実に行う必要があるでしょう。

Aimg_1952  安倍晋三首相はオセアニア歴訪中ですが、政府は本日7日午前中に首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置、菅義偉官房長官を通じ、国民の生命と財産を守るために連携を密に緊張感を持って対応してほしい、と関係各省庁に的確な情報提供や避難支援などの徹底を指示しました。また、首相官邸では関係省庁災害警戒会議を開催、古屋圭司防災担当相は会議後の記者会見において、地方公共団体には空振りをおそれずに避難勧告を早めに出していただきたい国民には早めの積極的な避難をお願いしたい、と厳重な警戒を呼び掛けています。

Timg_4051  明日08日0900時の予報では久米島の西北西約140kmに位置しているとされ、中心気圧は915hPaへ成長、中心付近の最大風速50m/s(100kt)と最大瞬間風速70m/s(140kt)に達するとの予報が示されているほか、暴風警戒域は全域 390km(210NM)に達するとの予報です。台風八号に対して、気象庁は沖縄県の一部に気象特別警報発令を発令、台風に対し発令されるのは制度設定後初とのことですが、危険が切迫している状況であるとして早めの避難や準備などを促しました。

Timg_9350  気象庁は09日2100時の予報と10日2100時の予報を出しています。09日2100時の予報は非常に強い勢力を保ちつつ、中心気圧945hPaとやや勢力を減退させる予報ですが、それでも中心付近の最大風速45m/s(85kt)と最大瞬間風速60m/s(120kt)の勢力を保つと予報され、予報中心は東シナ海海上を九州西日本地域へ移動するとのこと。10日2100時の予報では中心気圧975hPaの勢力を以て九州に上陸する、とのこと。今後の台風情報に充分注意を払う必要があります。

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