◆日印友好へ訪問した三隻のインド艦隊
佐世保基地へのインド海軍東部艦隊の親善訪問、その入港の様子を本日お送りします。
くらま、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦で今回のインド艦隊親善訪問では第2護衛隊群司令が乗艦しホストシップを務めています。なお、今回の写真はEOS-7DとEOS-50Dの車輪が未整理ですので、先にコンパクトデジタルカメラのPowerShotG-16にて撮影した写真から紹介することとしました。
インド艦隊の先頭を往くのはシヴァリク級ミサイルフリゲイト、ロシアの技術支援を受け、クリヴァクⅢ型の改良型をさらに拡大したもの、現在3隻が就役しており、満載排水量6299tと海上自衛隊の護衛艦むらさめ型、たかなみ型と同程度の水上戦闘艦で艦隊防空用のSA-N-7ミサイルと個艦防空用のバラクを搭載、対艦ミサイルには超音速のSS-N-27を搭載しています、艦載機はシーキング、こちらは海上自衛隊の注目を集めそう。
インド海軍はこのシヴァリク級についての一定の評価を行い、現在就役している3隻に加えて7隻の改良型を建造する方針です。搭載するSA-N-7はスタンダードSM-1と非常に似た中射程の艦隊防空ミサイルですが、インド海軍はタルワー級など昨今建造されている汎用フリゲイトに対し積極的に搭載の姿勢を採っており、艦隊防空強化が重視されているといえるでしょう。
なお、SA-N-7とはいま何かと話題のSA-17グリズリー/9K37ブークミサイルの原型です。そして続いて、ディーバック級補給艦シャクティ、続いて入港してきました。インド海軍は艦名を継ぐことが多いため、実はディーバック級の前型もディーバック級でした。
ディーバック級、インド海軍は早い時期から航空母艦を導入し、実戦運用してきたため補給艦などの支援艦艇も重視しています。イタリアで建造されたディーバック級2隻の2番艦で満載排水量は27500t、海上自衛隊の補給艦ましゅう型と同程度の補給艦で、上部構造物のおおきさが特徴的です。背景の佐世保の風景とともに。
ラジプット級ミサイル駆逐艦ランヴィジェイ、前回横須賀で観た際にも思いましたが、ガスタービンからの白煙が凄い。世界初の実用ガスタービン艦として知られる旧ソ連のカシン級ミサイル駆逐艦カシンⅡ型のインド版で1980年から5隻が就役、ランヴィジェイは5番艦にあたり、満載排水量5054t、SA-N-1,西側でSA-3ゴアとして知られるミサイルの艦載型を搭載しています。
デンバー出航、偶然撮影出来ました。クリーブランド級ドック型輸送揚陸艦7隻のうち最後の一隻で、1968年に就役しました、米海軍最古参の揚陸艦で、近く最新型のサンアントニオ級佐世保配備により置き換えられることとなっていますので、そうした意味でも本艦出航の様子は貴重そのもの。なお、インド海軍も米海軍から中古で准同型艦、オースチン級を導入し運用しています。
北大路機関:はるな
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