■富士学校祭二〇一六
富士駐屯地祭二〇一六速報、日曜日に撮影しました富士学校祭の様子をEOS-7DmarkⅡ写真より一足早く、同時に撮影しましたX-20写真によりお伝えします。

富士駐屯地、富士山を望む陸上自衛隊の駐屯地、御殿場駅からバスにて9kmほど、足を運ぶことが出来ますが、最寄駅は御殿場線足柄駅となっていまして、標高は900mを越える比較的高い標高、富士の裾野というよりは富士山の中腹という立地にある駐屯地です。

富士学校、静岡県駿東郡小山町須走に所在する陸上自衛隊富士駐屯地に置かれている陸上自衛隊の教育部隊です。陸上自衛隊の様々な職種、旧軍でいうところの兵科の専門教育を行う部隊で、諸職種の協同運用を念頭に普通科、機甲科、特科、の統合教育を担います。

富士駐屯地、正門を入りますと、式典会場まで斜面をゆっくりと登る緩やかな傾斜となっていまして、富士山の斜面であることを認識させてくれる情景、近くには東名高速道路も走りますが、須走は富士浅間神社が近く、富士山信仰の登山口としてから知られていた場所です。

駐屯地祭は、駐屯地正門から少し上った場所が式典会場となっていまして、富士山山頂側に観閲台、そして観閲台右手が一般席として開放されています。観閲台後方の斜面も一般席として開放されまして、その上で地元席が観閲台に隣接、地元重視の駐屯地としても知られる。

戦車部隊の観閲行進の規模が非常に大きく、機械化部隊と特科部隊の迫力も特筆でき、東千歳駐屯地祭や旭川駐屯地祭に霞目駐屯地祭と並ぶ規模の行事です。そこで観閲行進を正面から、斜めから、迫力ある角度で撮影できる場所、に多くの人が集まります、やはり迫力ある一枚を撮りたい。

職種学校。普通科は歩兵、機甲科は戦車、特科は砲兵、富士学校はこの三職種の教育を一手に担う部隊です。元々は、前川原駐屯地の普通科学校、習志野駐屯地の特科学校、相馬原駐屯地の特車教導隊、と別れていましたが、近代戦が現代戦へ発展する過程で1954年に統合されました。

編成は、企画室、総務部、管理部、普通科部、特科部、機甲科部、富士教導団、部隊訓練評価隊、となっています。初級幹部の基礎幹部課程教育、上級幹部課程での専門教育、戦術研究と新装備運用試験、将来装備に関する調査研究などがその任務として知られるところですね。

富士教導団は、富士学校隷下の運用部隊で団本部、本部付隊、普通科教導連隊、特科教導隊、戦車教導隊、偵察教導隊、教育支援施設隊、富士教導団教育隊、富士教導団音楽隊、という編成を採っています、そして主要装備が一通りそろっている点も特色といえるかもしれません。

教導団の任務、それは実際に部隊を動かさなければ部隊運用感覚を実感出来ませんし、試験場ではなく実戦環境を再現しなければ装備品は個々の能力数値を把握できません、そこで一定規模の部隊を編成し、指揮及び運用させることで机上の理論と実戦の能力へ昇華させる、これが任務です。

富士学校は様々な職種教育を担っていますが、陸上自衛隊には職種ごとに教育訓練部隊を有しています。この他に一例として、勝田駐屯地に施設学校、下志津駐屯地に高射学校、久里浜駐屯地に通信学校、明野駐屯地に航空学校、土浦駐屯地に武器学校などなど。

普通科教導連隊の編成は、連隊本部、本部管理中隊第1中隊、第2中隊、第3中隊、第4中隊、重迫撃砲中隊、対戦車中隊、となっています。各中隊は 89式装甲戦闘車、 軽装甲機動車、 高機動車、96式装輪装甲車、と中隊ごとに装備していまして、89式装甲戦闘車は数が少ない優秀装備の一つ。

普通科教導連隊には120mm重迫撃砲、79式対舟艇対戦車誘導弾、中距離多目的誘導弾等も配備されていまして、第一線用装備も01式軽対戦車誘導弾に87式対戦車誘導弾と81mm迫撃砲、110mm個人対戦車弾、84mm無反動砲、MINIMI分隊機銃から89式小銃、9mm拳銃まで一通りを持つ。

特科教導隊、その編成は、隊本部、本部管理中隊、第1中隊、第2中隊、第3中隊、第4中隊、第5中隊、第6中隊 、第303観測中隊、となっていまして、装備は特科火砲のほか、各種観測装備、対砲兵戦闘用装備等一通りを揃えています。火砲から自走砲にロケットとミサイル等、文字通り一通りある。

特科教導隊の装備を見ますと、155mm榴弾砲 FH70二個中隊、99式自走155mm榴弾砲、203mm自走榴弾砲、多連装ロケットシステムMLRS 、88式地対艦誘導弾、12式地対艦誘導弾、対砲レーダ装置JTPS-P16、気象測定装置JMMQ-M5、遠隔操縦観測システムFFOSなど。

戦車教導隊は、編成について、本部管理中隊、第1中隊、第2中隊、第3中隊、第4中隊、という四個中隊を基幹としていまして、ワシのマークの10式戦車、マークは流星の90式戦車、ハチのマークの90式戦車、天駆けるペガサスの74式戦車、と中隊マークを掲げる。

戦車教導隊、その練度は神業というべきもので、富士総合火力演習に見慣れますと忘れがちですが、自衛隊最高水準であると共に世界でも最高水準の能力を有しています。ただ、せっかく世界最高水準ですが、戦車削減の影響から第1機甲教育隊と統合され、数年内に富士駐屯地から移駐するとのこと。

富士駐屯地祭、それは各種最新装備が最初に配備される駐屯地ということで、最新装備を実際に見てみたいという多くの方や、北海道と富士駐屯地にしか装備されていないので北海道は遠いのだから富士に行ってみよう、としまして、此処さえ行けば、という行事の一つ。

今年は伊勢志摩サミット、熊本地震、水陸機動団新編準備、様々な出来事が重なり、縮小開催となりました。式典と観閲行進のみ、縮小され実施されないのは訓練展示模擬戦と模擬売店に装備品展示と車両試乗、模擬戦と模擬店がないとの事で滋賀、足を運びますと驚き、一般席の面積も縮小となっていました。

一方、富士駐屯地は首都圏から日帰りが可能で、早朝に出発すれば京阪地区や中京地う空も日帰りが可能であるため、来場者の増大が著しく、開門数時間前から正門前に長蛇の列が、という傾向が近年続いていました。これも縮小開催となり、半分程度の来場者となっていましたので、今年は余裕があった事も特筆すべきでしょう。

富士駐屯地祭、しかし観閲行進終了後には戦車機動展示として戦車教導隊による74式戦車、90式戦車、10式戦車、三世代協演の見事な機動展示が行われ、装備品展示はありませんでしたが偶然、機動戦闘車がよく分かるところに駐車していたりしまして、富士駐屯地祭、やっぱり凄いなあ、という一日を過ごす事が出来ました。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
富士駐屯地祭二〇一六速報、日曜日に撮影しました富士学校祭の様子をEOS-7DmarkⅡ写真より一足早く、同時に撮影しましたX-20写真によりお伝えします。

富士駐屯地、富士山を望む陸上自衛隊の駐屯地、御殿場駅からバスにて9kmほど、足を運ぶことが出来ますが、最寄駅は御殿場線足柄駅となっていまして、標高は900mを越える比較的高い標高、富士の裾野というよりは富士山の中腹という立地にある駐屯地です。

富士学校、静岡県駿東郡小山町須走に所在する陸上自衛隊富士駐屯地に置かれている陸上自衛隊の教育部隊です。陸上自衛隊の様々な職種、旧軍でいうところの兵科の専門教育を行う部隊で、諸職種の協同運用を念頭に普通科、機甲科、特科、の統合教育を担います。

富士駐屯地、正門を入りますと、式典会場まで斜面をゆっくりと登る緩やかな傾斜となっていまして、富士山の斜面であることを認識させてくれる情景、近くには東名高速道路も走りますが、須走は富士浅間神社が近く、富士山信仰の登山口としてから知られていた場所です。

駐屯地祭は、駐屯地正門から少し上った場所が式典会場となっていまして、富士山山頂側に観閲台、そして観閲台右手が一般席として開放されています。観閲台後方の斜面も一般席として開放されまして、その上で地元席が観閲台に隣接、地元重視の駐屯地としても知られる。

戦車部隊の観閲行進の規模が非常に大きく、機械化部隊と特科部隊の迫力も特筆でき、東千歳駐屯地祭や旭川駐屯地祭に霞目駐屯地祭と並ぶ規模の行事です。そこで観閲行進を正面から、斜めから、迫力ある角度で撮影できる場所、に多くの人が集まります、やはり迫力ある一枚を撮りたい。

職種学校。普通科は歩兵、機甲科は戦車、特科は砲兵、富士学校はこの三職種の教育を一手に担う部隊です。元々は、前川原駐屯地の普通科学校、習志野駐屯地の特科学校、相馬原駐屯地の特車教導隊、と別れていましたが、近代戦が現代戦へ発展する過程で1954年に統合されました。

編成は、企画室、総務部、管理部、普通科部、特科部、機甲科部、富士教導団、部隊訓練評価隊、となっています。初級幹部の基礎幹部課程教育、上級幹部課程での専門教育、戦術研究と新装備運用試験、将来装備に関する調査研究などがその任務として知られるところですね。

富士教導団は、富士学校隷下の運用部隊で団本部、本部付隊、普通科教導連隊、特科教導隊、戦車教導隊、偵察教導隊、教育支援施設隊、富士教導団教育隊、富士教導団音楽隊、という編成を採っています、そして主要装備が一通りそろっている点も特色といえるかもしれません。

教導団の任務、それは実際に部隊を動かさなければ部隊運用感覚を実感出来ませんし、試験場ではなく実戦環境を再現しなければ装備品は個々の能力数値を把握できません、そこで一定規模の部隊を編成し、指揮及び運用させることで机上の理論と実戦の能力へ昇華させる、これが任務です。

富士学校は様々な職種教育を担っていますが、陸上自衛隊には職種ごとに教育訓練部隊を有しています。この他に一例として、勝田駐屯地に施設学校、下志津駐屯地に高射学校、久里浜駐屯地に通信学校、明野駐屯地に航空学校、土浦駐屯地に武器学校などなど。

普通科教導連隊の編成は、連隊本部、本部管理中隊第1中隊、第2中隊、第3中隊、第4中隊、重迫撃砲中隊、対戦車中隊、となっています。各中隊は 89式装甲戦闘車、 軽装甲機動車、 高機動車、96式装輪装甲車、と中隊ごとに装備していまして、89式装甲戦闘車は数が少ない優秀装備の一つ。

普通科教導連隊には120mm重迫撃砲、79式対舟艇対戦車誘導弾、中距離多目的誘導弾等も配備されていまして、第一線用装備も01式軽対戦車誘導弾に87式対戦車誘導弾と81mm迫撃砲、110mm個人対戦車弾、84mm無反動砲、MINIMI分隊機銃から89式小銃、9mm拳銃まで一通りを持つ。

特科教導隊、その編成は、隊本部、本部管理中隊、第1中隊、第2中隊、第3中隊、第4中隊、第5中隊、第6中隊 、第303観測中隊、となっていまして、装備は特科火砲のほか、各種観測装備、対砲兵戦闘用装備等一通りを揃えています。火砲から自走砲にロケットとミサイル等、文字通り一通りある。

特科教導隊の装備を見ますと、155mm榴弾砲 FH70二個中隊、99式自走155mm榴弾砲、203mm自走榴弾砲、多連装ロケットシステムMLRS 、88式地対艦誘導弾、12式地対艦誘導弾、対砲レーダ装置JTPS-P16、気象測定装置JMMQ-M5、遠隔操縦観測システムFFOSなど。

戦車教導隊は、編成について、本部管理中隊、第1中隊、第2中隊、第3中隊、第4中隊、という四個中隊を基幹としていまして、ワシのマークの10式戦車、マークは流星の90式戦車、ハチのマークの90式戦車、天駆けるペガサスの74式戦車、と中隊マークを掲げる。

戦車教導隊、その練度は神業というべきもので、富士総合火力演習に見慣れますと忘れがちですが、自衛隊最高水準であると共に世界でも最高水準の能力を有しています。ただ、せっかく世界最高水準ですが、戦車削減の影響から第1機甲教育隊と統合され、数年内に富士駐屯地から移駐するとのこと。

富士駐屯地祭、それは各種最新装備が最初に配備される駐屯地ということで、最新装備を実際に見てみたいという多くの方や、北海道と富士駐屯地にしか装備されていないので北海道は遠いのだから富士に行ってみよう、としまして、此処さえ行けば、という行事の一つ。

今年は伊勢志摩サミット、熊本地震、水陸機動団新編準備、様々な出来事が重なり、縮小開催となりました。式典と観閲行進のみ、縮小され実施されないのは訓練展示模擬戦と模擬売店に装備品展示と車両試乗、模擬戦と模擬店がないとの事で滋賀、足を運びますと驚き、一般席の面積も縮小となっていました。

一方、富士駐屯地は首都圏から日帰りが可能で、早朝に出発すれば京阪地区や中京地う空も日帰りが可能であるため、来場者の増大が著しく、開門数時間前から正門前に長蛇の列が、という傾向が近年続いていました。これも縮小開催となり、半分程度の来場者となっていましたので、今年は余裕があった事も特筆すべきでしょう。

富士駐屯地祭、しかし観閲行進終了後には戦車機動展示として戦車教導隊による74式戦車、90式戦車、10式戦車、三世代協演の見事な機動展示が行われ、装備品展示はありませんでしたが偶然、機動戦闘車がよく分かるところに駐車していたりしまして、富士駐屯地祭、やっぱり凄いなあ、という一日を過ごす事が出来ました。
北大路機関:はるな くらま
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