北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【京都幕間旅情】梅宮大社-観梅,ここはネコさんの神社で神域を警邏するネコさんたち

2024-03-13 20:24:37 | 写真
■猫たちの梅宮大社
 神域を散策していますと業務目的の撮影は禁止であり発見次第法的措置も辞さないという張り紙が複数掲示されている事にきづくのです。

 梅宮大社、ここは猫の神社でもあるという。十二支干支に入ることができなかったネコさん、なんでも鼠さんから偽情報で神々の会合の日程を騙された故に十二支に入れなかったという悲しい歴史があり、いま世界を襲うフェイクニュースの嵐と重なるものが。

 十二支と世界を襲うフェイクニュースでは次元が違うだろう、と言われるのかもしれませんが、情報をウクライナ関連はISWアメリカ戦争研究所とイギリス国防省、ここに防衛省防衛研究所を含める程度にしなければ、世論形成の認知戦は手元まで潜り込む。

 猫さんの神社、本論を戻すと十二支に入れなかったことで千年単位の不利益がある故に十分大きな影響だろうと考えるのですが、此処は梅宮大社、梅宮大社が猫の神社となったのは最近だという、なんというか境内に多数猫さんが住み着き、神社で飼われている。

 神使の狐、と伏見稲荷大社では狐さんが大事にされているのですが、散歩中に狐を見たのは私などは2022年が最後、北海道にでも行けば多数いるのは知っていますが今の時代に狐は住処が限られるらしく、伏見稲荷大社でさえ猫さんが多数派を形成していました。

 神使の猫、とあと数百年もしましたらば価値観にも変容があるのかもしれませんが、実際ここ梅宮大社には社務所も猫の寝床が多数整備されていまして、機動巡察として猫さんが巡回している、神社には奉納品など鼠食害に遭うものもあり、猫さんの役割は大きい。

 飼われている猫です、と大書されていますし、なんでも猫の写真で仕事をしている人が多いらしく、個人用写真撮影は自由だけれども収益に繋がる写真撮影は禁止、としっかり大書された注意書きが並んでいて、幸いWeblog北大路機関は広告さえ出していない。

 お賽銭や庭園拝観料が猫さんの生活費になるのだろうねえ、こう考えるとともに、しかし世の中猫好きが多い、わんわん派のわたしとしては街猫のようなわんわんの立ち位置がないというのは寂しいところなのですが、猫好きの方々の撮影機材も中々すごい。

 RFを使って撮影していた。神社上空を退役したはずのRF-4戦術偵察機が旋回していたのではなく、EOS-Rシリーズの白レンズを装着した本格派の方が撮影していて、要するに望遠レンズなのだから猫さんをしっかり撮影したいのだろうなあ、と察するわけでして。

 EOS-Rの白レンズならば業務用ではないのか、と思われる方はいるかもしれませんがその子、どう見ても小学生くらいの娘さんでお母さんらしき方も似たような、小松基地とか岐阜基地とかで戦闘機を狙う、小牧基地ではあまり見ない長いレンズを構えていた。

 300mmF2.8ISとかいう大きなレンズをわたしも航空祭や展示訓練に戦車射撃を撮影する際には構えるのですが、あれ、カメラに装着すると重さが懐かしの64式小銃と同じ重さになり、G3Xとか周辺機器を加えると重さはMINIMI分隊機銃の重さに迫り、肩や腰が。

 猫さんに触れないように、しかししっかりと撮影しようと思うと望遠の明るいレンズを使い少々距離を置いて撮影する事となるのでしょうけれども、こうなると次の機会はわたしも70-300mmDOを出すか。神社で最新鋭のカメラが並ぶ様子というのも凄いなあ。

 京都の四季、神社のツキ、NHKの“岩合光昭の世界ネコ歩き”でもここ梅宮大社は紹介されていまして、ここは橘氏の氏神、潜水艦の神社、という印象の先に猫さんの神社となった契機と思う。ただどうあれ、参拝者を迎えてくれる神職の方々には感謝ですよね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都幕間旅情】梅宮大社-観梅,インディアナポリスからボノムリシャールへ歴史の妙

2024-03-13 20:00:36 | 写真
■潜水艦の神社
 酒造の神社故に社務所では御神酒も売られていてそう神域には不思議と座るところの覆い神社なのですけれどもね。

 梅宮大社、潜水艦の神社、と表現しますと今の神職の方にはちょっと意見を寄せられてしまうのかもしれませんが、これは潜水艦の艦長で有名な方が宮司を務められていた、という意味であり、次の大戦果を願うというようなものではありません、ただしかし。

 戦争からの和解、というものはある程度考える、社殿というよりも場、とはいってもいいのではないか、と。そういうのも社殿は明治維新後に梅宮神社として近代社格制度に包含されましたが、1951年に単立神社として梅宮大社となりまして今に至る中立性が。

 和解、というのはやはり橋本元艦長の話題となるのですが、橋本さんというのは実兄も実父も梅宮大社宮司を務められています、実兄橋本順忠さんは宮司であるとともに日本画家、戦後復員して橋本以行元艦長も宮司となった訳ですので神社とつながりは深い。

 伊58とインディアナポリス、さてテニアン島に原爆を輸送したインディアナポリスを伊58が撃沈しましたのはこれまでにお話ししましたが、アメリカ側はインディアナポリスを駆逐艦の護衛もなく単艦航行させ、しかも重要任務中に撃沈されたことに驚く。

 原爆輸送情報が漏洩していたのではないかという危惧とともに、責任問題が沸き上がった為に責任を生還したインディアナポリス艦長チャールズBマクベイ3世大佐に押し付ける形で軍法会議にかけ、海軍全体の作戦失敗を艦長に押し付けようとした、押し付けた。

 橋本元艦長はこの際にアメリカ側に証人として召喚され、実際には橋本元艦長は自分が矢面に立つのだろうという達観もあったそうなのですが事実は真逆でした。ただ、艦を撃沈され責任を問われて軍法会議というのは、別に敵前逃亡でも独断降伏でもなく。

 チャールズBマクベイ3世大佐は軍法会議での汚名を嫌い自決されるのですが、その後に名誉回復のために尽力した一人が橋本元艦長であったという。いや伊58は酸素魚雷でインディアナポリスを沈めましたが任務は回天による特別攻撃でもあり、その慰霊にも。

 回天慰霊碑を訓練基地のあった大津島に建てられるなど慰霊の日々を送る中でのチャールズBマクベイ3世さん名誉回復運動に携わられ、その際に元乗員の方々との和解や交流が深まった、というこの話を聞きますと、戦争と和解、というものを感じさせられる。

 ジョーズ、さて時代は1975年に公開された映画の話題ですが、この作品の登場人物の一人が重巡インディアナポリスの生き残りであると劇中語る場面があります、この描写は印象的なものでフロリダのとある小学生さんが1990年代にこの映画を見て衝撃を受けた。

 ハンタースコットさんという小学生さんは夏休みの研究にインディアナポリスを題材とした調査を行い、その上で生存者への聞き取りなど研究結果は下院議員の目に留まることに。ここからクリントン政権時代に新しい名誉回復運動が始まり、橋本宮司も加わる。

 ボノムリシャール、かつて佐世保に居ました強襲揚陸艦ですが、ハンタースコットさんはこののちROTC奨学金を得てノースカロライナ大学に進み、ROTC課程を経て海軍少尉に任官、航空機搭乗員なり強襲揚陸艦ボノムリシャールなどで勤務したという。

 数奇な運命というものはあるのですが、日米の和解というものは様々なところで進み今や先方が配慮するほどの同盟国となっている訳です。名誉回復の大統領署名直前に橋本元艦長は91歳の生涯を閉じられましたが、こう、考えさせられる秘話を秘めた神社だ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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ウクライナ情勢-ロシア軍東部シンキフカ郊外ヘオルヒフカ西部ロボティネ付近で前進,黒海艦隊セルゲイコトフ撃沈

2024-03-13 07:00:09 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 やはり旧式装備をそのまま廃棄するようなことはやってはいけないなあと現状を見ていますと痛感するのです。

 ロシア軍は東部戦線シンキフカ郊外とヘオルヒフカ及び西部戦線ロボティネ付近で前進した、ISWアメリカ戦争研究所3月6日付戦況報告です。何れもドネツク市西方とザポリージャ州西部でロシア軍は前進しており、ロボティネ付近は2023年のウクライナ軍夏季反転攻勢により奪還した数少ない地域がロシア軍再侵攻により蹂躙されたかたち。

 ウクライナ軍の現状の背景には欧米の軍事援助遅延があるとISWは分析しており、支援が遅れ続ければ戦域における主導権を取れない可能性を示しました。なお、ウクライナハリコフ州政府のオレフシネフボフ氏の発言として、ロシア軍は戦車が不足しており汎用装甲車であるMT-LBを戦車に代えて機械化部隊の主力に充てているとのこと。

 MT-LBはソ連時代に多目的装甲車としてBTR-50装甲車の車体を流用し開発されたもの、装甲は14mmと薄いものの、砲兵牽引車や装甲救急車として多数が量産されソ連軍ではあまり使われず良好な状態で膨大な数が保管されていたため、廃止砲塔流用や牽引砲直載せと艦載機銃直載せなどのウェポンキャリアーや装甲輸送車として活用されている。
■セルゲイコトフが撃沈
 黒海艦隊の現状は。

 ロシア海軍のブイコフ級哨戒艦セルゲイコトフが撃沈された、3月6日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告の発表です。イギリス国防省の分析では攻撃に用いられたのは、ウクライナ海軍のマグラV5無人艇で、2月14日のロシア揚陸艦ツエーザリクニコフを撃沈した無人艇と同型、黒海艦隊の艦艇喪失は過去5週間で3隻目になったとのこと。

 黒海艦隊は2月15日に黒海艦隊司令官ヴィクトスソコロフ提督が更迭されていますが、ロシア海軍は開戦当初にウクライナ海軍を壊滅したと発表しながらも、ウクライナ海軍無人艇やコマンドー部隊と地対艦ミサイルなどにより損耗を重ねていて、司令官更迭は黒海艦隊の相次ぐ喪失が原因であるとイギリス国防省は分析しています。

 セルゲイコトフは2022年7月に竣工した最新鋭艦、哨戒艇とは言うものの艦砲とともにヘリコプター甲板を有し船体はステルス設計を採用していますが、捕捉撃沈された。ロシア黒海艦隊はトルコのボスポラス海峡封鎖により艦艇を北海艦隊などから回航して増強することができず、ロシアウクライナ戦争開戦後に竣工した哨戒艇の喪失は痛手です。

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