北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度三月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.03.30-2024.03.31)

2024-03-29 20:24:44 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 新年度直前には桜の開花宣言が続々と、続々と、続々。ううむ。そんな年度末ですが自衛隊関連行事は色々と執り行われまして多くは観桜や桜並木一般公開なのですが駐屯地祭などもいくつかある様です。

 石垣駐屯地創設1周年記念行事、1年行事というのはある意味中々見ることがありません、そう2023年3月16日に創設されたばかりの駐屯地です。駐屯地は沖縄県石垣市字平得大俣に所在しまして、第15旅団隷下の八重山警備隊などが駐屯、警備隊は本部管理中隊と普通科中隊に後方支援隊という、編成としては第4師団の対馬警備隊とおなじ。

 石垣駐屯地には第2特科団第7地対艦ミサイル連隊第3地対艦ミサイル中隊の12式地対艦誘導弾システム、第2高射特科団第7高射特科群第348高射中隊の03式地対空誘導弾システムが装備されています。第2特科団は先週新編されたばかりの新部隊で、地対艦ミサイル部隊と防空砲兵に実質普通科大隊というのはアメリカの海兵沿岸連隊のよう。

 飯塚駐屯地創設57周年記念行事、さくら祭の様なものかと思っていましたが駐屯地SNSを見ますと式典の様子が示されていまして、例年築城基地航空祭に前後して行われる印象がありましたのでちょっと驚いています、第2高射特科団本部の置かれている九州南西諸島陸上防空の要衝といえる部隊、ひと昔はホークの巣のような駐屯地といわれた。

 第2高射特科団本部とともに第3高射特科群主力が駐屯しています。団隷下には第7高射特科群と第102高射特科隊が置かれていまして、第7高射特科群は南西防空部隊という印象で竹松から先日宮古島に群本部が移駐し、その際に第102高射特科隊が独立し西九州の野戦防空にあたっています。変化激しい九州の部隊の記念行事というかたちだ。

 観桜一般開放について。まだ開花宣言の出ていない都道府県の駐屯地も数多いのですが、今週末は北から順番に観桜一般公開が行われる駐屯地は以下の通り。勝田駐屯地観桜一般開放が3月30日と3月31日の土日、 3月30日土曜日に土浦駐屯地春の一般開放、翌日3月31日は朝霞駐屯地観桜一般開放、3月30日と31日が下総航空基地さくら祭で。

 さくら祭は、下志津駐屯地観桜一般開放が3月30日と3月31日、3月30日が久里浜駐屯地桜まつり、中部方面隊管区では3月30日に豊川駐屯地桜まつり、3月30日と3月31日には京都で桂駐屯地さくら並木一般公開、3月31日に宇治駐屯地さくら祭、3月30日と3月31日に大久保駐屯地さくら散策、航空自衛隊では3月30日奈良基地一般開放が。

 中部方面隊管区内では更に3月30日と3月31日に久居駐屯地さくら祭、式典や訓練展示などはないのですが3月30日に伊丹駐屯地創設73周年記念行事、3月30日に米子駐屯地春季一般開放、3月30日と3月31日に旅団司令部のある海田市駐屯地桜まつり一般開放、そして西部方面隊管区では3月31日に目達原駐屯地桜一般開放がおこなわれます。

 西部方面隊管内ではもう一つ、3月30日に久留米駐屯地桜の一般開放追加日が充てられまして、これは先週あまりにも開花前であったということで臨時措置、ということになるのでしょう。一般公開、という事で駐屯地祭と混同される方がいるのかもしれませんが、さくら祭は駐屯地の桜並木を一般公開するのみですので、お間違えの無いようご注意を。

 潜水艦一般公開in長崎水辺の森公園、もうひとつ面白い行事が長崎県で行われまして明日土曜日、潜水艦の上甲板を見学できるという。時間は午前の部が1000時から1200時、午後の部が1300時から1600時まで。このほか、練習艦隊近海練習航海部隊は本日那覇入港、予定では31日に出航予定となり次は佐世保基地へ向かうとのことでした。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・3月30日・3月31日:勝田駐屯地観桜一般開放
・3月30日:土浦駐屯地春の一般開放
・3月31日:朝霞駐屯地観桜一般開放
・3月30日・3月31日:下総航空基地さくら祭
・3月30日・3月31日:下志津駐屯地観桜一般開放
・3月30日:久里浜駐屯地桜まつり
・3月30日:豊川駐屯地桜まつり
・3月30日・3月31日:桂駐屯地さくら並木一般公開
・3月31日:宇治駐屯地さくら祭
・3月30日・3月31日:大久保駐屯地さくら散策
・3月30日:奈良基地一般開放
・3月30日・3月31日:久居駐屯地さくら祭
・3月30日:伊丹駐屯地創設73周年記念行事
・3月30日:米子駐屯地春季一般開放
・3月30日・3月31日:海田市駐屯地桜まつり一般開放
・3月30日:久留米駐屯地桜の一般開放追加日
・3月30日:飯塚駐屯地創設57周年記念行事
・3月31日:目達原駐屯地桜一般開放
・3月30日:潜水艦一般公開in長崎水辺の森公園
・3月30日:石垣駐屯地創設1周年記念行事

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-ロシア軍秘密兵器!ツィルコン極超音速ミサイルをペトリオットミサイルにより撃墜する方法

2024-03-29 07:00:27 | 先端軍事テクノロジー
■防衛情報-ウクライナ戦争
 従来の地対空ミサイルでは迎撃不可能といわれたキンジャールミサイルが2023年にウクライナ軍が供与されたペトリオットミサイルで撃墜した際には世界中が驚いたものだが、一度ある事は二度ある。

 ロシア軍のツィルコン極超音速ミサイル迎撃方法について、ISWアメリカ戦争研究所は3月27日付発表でウクライナ軍によるきわめて興味深い情報を掲載しました。ISWはウクライナ空軍報道官のイリヤイエヴラシュ少佐の発言を引用、ツイルコン極超音速滑空兵器はペトリオットミサイルやSAMP/T地対空ミサイルにより迎撃可能としています。

 ツィルコンミサイルはロシア軍制式3M22極超音速滑空兵器で、2021年より配備開始、海軍艦艇に搭載されスクラムジェットにより一旦高度28000mまで上昇した後に第二段ロケット点火、その速度はマッハ9、時速11000km/hを超えるといわれます、その射程は1500kmともいわれ、迎撃不能で高速ゆえに高い運動エネルギーによる貫徹力をもつ、予定でした。

 ウクライナ空軍のイリヤ少佐によれば、ツィルコンは目標に接近すると精密誘導に移行し速度が3700km/hまで減速するため、ペトリオットミサイルやSAMP/Tミサイルでも充分迎撃可能だという。ロシア軍はキンジャール空中発射弾道ミサイルもはやい時期にペトリオットミサイルにより撃墜されており、性能は誇大表現と判明していました。
■ツィルコン撃墜の意味
 接近阻止領域阻止という現代の太平洋における防衛問題にも極超音速ミサイルをどのように迎撃するかが課題となっていましたが。

 ペトリオットミサイルによるツィルコン撃墜事例は今後のミサイル防衛にどのような影響を及ぼすのでしょうか。今後の関心はロシア軍が、今度こそ迎撃不可能であるとしてアバンガルド極超音速滑空兵器を投入することでしょう。HGV極超音速滑空兵器はR-36大陸間弾道弾などを利用して上昇しマッハ30近い速度を発揮し滑空し命中するというもの。

 しかし、R36大陸間弾道弾を発射に際し用いる為、アメリカがDSP早期警戒衛星を通じロシア軍の戦略核攻撃であると判断した場合、ミニットマン大陸間弾道弾を用いた全面核戦争に繋がる可能性も高く、使用される可能性はどの程度現実的なのかという視点も必要でしょうが、ロシア軍はキンジャールに続き、迎撃不能と誇示したミサイルが撃墜された。

 ツィルコンは、同時にもともとは航空母艦などを狙う新世代の兵器であったわけですがペトリオットミサイルによりあっさり撃墜され、そもそも極超音速兵器は終末誘導をどのように行うのかという問いが、これまで配備されているような超音速まで減速していることが判明、撃墜が必ずしも不可能ではない事を示した点は、極めて重要な情報といえます。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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