北大路機関

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【京都幕間旅情】今宮神社,元禄時代再建拝殿に明治時代再建本殿-情感と静寂と散策と緑そよ風時折夕立

2022-08-10 20:22:25 | 写真
■船岡山を望見しつつ
 真夏の京都は暑いというよりも熱いという風情ですが時折の夕立が艶やかに陽光を反射させる故になにかこう待ち遠しくもなる。

 今宮神社、さてCOVID-19の話題ばかりになってしまいましたが、本日8月10日の感染者は遂に25万名に達したとのことでして、楽観する要素よりも達観や諦観している人たちが、投げやりに楽観論を示しているように思えるのですよね、数字では楽観できない。

 安全保障を考えるWeblogですので、科学的に考えなければなりません、祈るだけであった時代ではなく、幸い今はもう少し理知的に考える手段と情報を得る手段がありますので、これを無視しては、なにかカルト宗教じみた発想になる、知るのを恐れてはいけないです。

 神社参拝で、なにか気分重くなるところですが、参拝は愉しいのだ。ここは参拝が実に奥行き深い感慨溢れる場所にあるのです。大徳寺に隣接していますが、門前町が焙り餅で有名でして、そして大徳寺に隣接しているのですが、この界隈、ご飯がおいしい所もある。

 北大路機関の北大路とは北大路通りに由来するものなのですけれど、京都市北区紫野今宮町、社殿の立地は北大路通りが北大路堀川からのぼり千本北大路手前の小高い緑の小山が見えてきました当りが、今宮町のあたりとなります。そしてこの緑の小山は船岡山という。

 大己貴命、事代主命、奇稲田姫命、御三柱を祀ります。この繋がりでしょうか、社殿の造りも独特となっているところです。御三柱を祀る社殿なのですが、この始まりは紫野御霊会といいまして、何度も京都をはじめ律令国家時代に日本を襲った疾病をはらうもの。

 御霊信仰という、古代と中世までは疫病が流行する原因を御霊という、この世に未練を残して亡くなった方々が引き起こしているとの信仰がありまして、これを抑える為に祭事を執り行う、その祭事を朝廷の命により執り行っていたのが御霊会、というものでした。

 長保3年こと西暦1001年に創建となった社伝があるのですが、京都は平安遷都の前にも広い営みがありました盆地ではあるのですが、当地には素戔嗚を祀る社殿が在ったとされまして、今宮神社創建の後にはその境内に摂社疫神社としましてその信仰を今に伝えている。

 船岡山のあたりに今宮神社が、と北大路通りからの当社の位置を示したものですけれども、元々御霊会の祭事は船岡山で執り行われていたといい、しかし、船岡山は明治以降には建勲神社、その前には船岡山城があった遺構も見つかっていますので、遷座しているのです。

 応仁の乱ではやはりといいますか仕方ないといいますか焼き払われていますけれど、こうした歴史がありますので、現存する建物は江戸時代や明治時代に再建されたもの、そして信仰は御霊信仰と繋がる事で崇敬を広く集め、社殿はこのように壮大なものとなっている。

 拝殿は元禄7年こと西暦1694年、お玉こと桂昌院によって再建されたものでして、このかたは玉の輿といいますか、徳川第3代将軍徳川家光の側室となりました西陣の八百屋の娘さん、この方は京都の神社を拝観していますと時折その偉功を見る事ある文化財の守りて。

 ここは坂道を上れば佛教大学の方にも至りますし、活気と静けさが並んでいる。茶店も焙り餅の趣き深い所から、友人はこの近くのビーフシチューのお店がお気に入りで、十年以上前に閉店してしまったが、一つ心整え次の散策に転じるのもお勧めの静けさがあります。

 散策には静けさが大切だとおもう、もちろん王道といえる寺院は数多多くの方々が見上げた歴史の証人ですので、併せて見上げ気分に浸りたいところもあるのですが、静けさの中に時の移ろいを愉しむものも一つの散策の醍醐味と思う。今宮神社はそうした聖地なのだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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