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中国弾道ミサイル-日本EEZ内に5発立て続けに着弾,中国ミサイルの着弾は史上初-台湾海峡緊張は沖縄へ波及

2022-08-05 07:02:56 | 防衛・安全保障
■臨時情報-台湾周辺危機
 与那国島へ北朝鮮ミサイル危機の際のように沖縄救援隊のミサイル防衛部隊を急派も検討すべき事態だ。

 日本のミサイル防衛を根本から見直さねばならない厳しい事態が発生しました、日本のミサイル防衛は従来、北朝鮮の弾道ミサイルに対し備えられていたものですが、沖縄県は沖縄本島の米軍基地を中心としたミサイル防衛体制が構築されていました、しかし、8月4日の出来事は、南西諸島全域のミサイル防衛という焦眉の課題を突き付ける事となります。

 中国の弾道ミサイルが沖縄県沖の我が国EEZ排他的経済水域に5発立て続けに着弾しました、防衛省によれば日本時間8月4日1500時から1600時にかけ、中国軍は中国本土の三か所から日本EEZ内を含む5カ所に弾道ミサイル9発を発射、しています、防衛省は弾道ミサイルの飛翔情報を解析し、その9発の発射時間、発射地点と着弾地点を発表しました。

 特別演習として中国が台湾周辺海域において演習実施を発表していますが、台湾に対し恫喝を加えると共に日本EEZに着弾させるという単純な事実は台湾有事に際して、日本が巻き込まれる懸念という段階を超えて、確実に巻き込まれる現実を突きつけた構図で、台湾有事に際し日本の介入を回避する為に刺激策を避けるのではないかとの論理は消えました。

 弾道ミサイルは、1456時福建省沿岸から発射し350km飛翔し尖閣諸島西方海域に着弾した、そして1456時中国内陸部から発射し700km飛翔し台湾高雄市南方海域に着弾する、更に1514時中国内陸部から発射し550km飛翔し高雄市西方海域に着弾、1557時浙江省沿岸から発射し350km飛翔し尖閣諸島西方海域に着弾、ここまでは台湾周辺海域といえる。

 問題は、1557時浙江省沿岸から発射し650km飛翔、1605時福建省沿岸から発射し500km飛翔、1605時福建省沿岸から発射し550km飛翔、1608時福建省沿岸から発射し500km飛翔、そして1608時福建省沿岸から発射し550km飛翔、以上の弾道ミサイル5発は全て我が国EEZ排他的経済水域に立て続けに着弾しています。着弾による被害はありません。

 中国の弾道ミサイルが我が国のEEZ排他的経済水域内に弾道ミサイルを着弾させるのは、史上初めてです。そして一部報道では落下としていますが、中国軍は沖縄県沖を演習海域に指定し、その場所に命中させたのですから不作為による落下ではなく明確な着弾です、政府は抗議声明を示していますが、抗議に留まらず、防衛政策の転換を迫られる”事件”だ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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