U先生から良くお聴きする話がある。欧米の学会でよく話題となる、新約聖書のサマリアの女の話だ。イエス・キリストがサマリアの女と短時間で、悩みを聴き、そして生き甲斐を与えるという、名カウンセリングの場面である。詳しくは「生き甲斐の心理学」(植村高雄著、6ページ ブログの左上に紹介)をご覧いただければと思う。
さてこのサマリアの女話は、とても有名であるが、このブログでも取り上げたように、意外と多くの人が宗教体験とか神秘的な体験を経験をしている。例えば自伝等で読めるものとしても、小林秀雄、東山魁夷などがある。興味があれば、W.ジェイムズ著の「宗教的経験の諸相」(岩波文庫)を読むと一般の人々の事例も載っている。
そして、自分にもそういう忘れられない経験がある。ブログでも一度書いた。自分にとっては大きな変化の時だったように思う。そしてそうした体験を通して、青虫が蝶になったように、自己肯定・他者肯定の世界に飛んで行ったと思う(そのまま、その自己肯定・他者肯定の世界に安住できればよいがそうでもないのが残念だが・・・)。
不思議なことであるが、とことん悩んだ時(意識的にも無意識的にも)、何かが大きく変わる時があるようだ。最大級の感謝の瞬間でもある。こういう経験は現象学的な経験だろう。良いとか悪いとか言えない主観的世界だが、当人にとっては非常に大きな経験だと思う。
(生き甲斐の創造 13/15)
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