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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

富士山が好きで富士塚に登ってしまう・・・(縄文スイッチ ① 1/10)

2014-12-10 | 第一章「意識と知覚」

 先日、Kさんに教えていただいた千駄ヶ谷富士に行ってきた。都心には富士塚が沢山あり、今まで富士塚を見ていたはずなのに、全く意識に登らなかったのも不思議。それが、10月に新宿文化センターの近くの西向天神社に太田道灌にゆかりの紅皿碑を見に行ったときに、偶然富士塚。ただ、柵でしまっていて登れなかったのが残念だった。そして、先日、千駄ヶ谷駅の近くの鳩森神社の富士塚に訪れ、登攀した。

 なかなか立派な富士塚で、ちょうど銀杏の大木が葉を落としている時期で、雪化粧の富士山ではないが、黄色い銀杏の葉で覆われた千駄ヶ谷富士を堪能したのだった。

      

    

山頂から鳩森神社本殿の方向を見る。

 富士塚や富士講は江戸時代以降に盛んになってきたのだが、縄文を日々知覚している私は、江戸文化をはるかに超えて、数千年、一万年前といった縄文文化を感じてしまう。まず、大木と祠の組み合わせというのが、諏訪のミシャグチ社を彷彿とさせる。さらに、道祖神ではないが石を駆使してつくった富士も不思議である。何か安らかな気分になってくる。

 富士塚、富士講に関して調べてみると、室町時代の長谷川角行がこの文化の起源のようだ。Wikipediaによると角行は陸奥国達谷窟(今年、行った平泉にあり、蝦夷と関わりの深い)でも修業をした人だそうだ。室町時代は世阿弥や金春禅竹のような縄文文化ともつながような偉人を排出した時代であり、角行をもっと知りたくなる。

 さらに、富士塚に限らず富士山の祭神はコノハナサクヤヒメとして有名であるが、この女神は記紀で調べてみると南九州の神様なのである。富士山は当然ながら噴火と関係が深い。コノハナサクヤヒメは火中出産するので火とも関係が深いのは有名だが、私の祖先の瀬戸内海の島々でもコノハナサクヤヒメは有名で、火を制する水とも縁が深いようだ。縄文といっても海民系なのだろう。

 縄文時代早期の7200年前に起こった九州南方の海中火山、鬼界カルデラの大爆発は物凄い災害をもたらしたが(九州をはじめ縄文文化が壊滅状態になったといわれている)、この火山はコノハナサクヤヒメと関係があってもおかしくないようだ。

 富士塚は、都心だけでなく多摩にも八王子にもある。富士森公園の八王子富士も一度行ってみたい。

 さて、このように、縄文スイッチの入ってしまった私は、何か留まることをしらず縄文を感じてしまっているが、心理学的にはロジャースの次の命題2で説明できるようだ。全く意識にも上らなかった富士塚が、私にとってリアルになっていく。人の不思議な特性である。そして、こうした自分の特性を知覚するだけで、自分の状態を知り心のバランスを保つ。何かに取りつかれるように興味をもってしまう。その背景は何か、そんなことを考えると観えてくるものがある。

 有機体は、場に対してして、その場が経験され知覚されるままのものに、反応する。この知覚の場は、個人にとって実在(reality)なのである。

縄文スイッチ ① 1/10

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