今年のはじめに読んだ松本清張の清張通史の影響もあり奈良に行きたくなった。そして、昨日は早朝に起きて午後には廣瀬大社、滝田大社、そして法隆寺の見学。
廣瀬神社と龍田神社は日本書紀にも出てくる聖地で、白鳳時代を特に興味をもっている私にとって、以前から興味のある場所であった。持統天皇が吉野に固執していたのは有名だが、廣瀬神社や龍田神社も方位の関係もあったのか大切にしている。
廣瀬神社は、訪れたときは観光客は私たち以外になく閑散としていた。時期も時期だが造営中ということもあるのだろう。ただ、古代は奈良の大和川の水上交通の要として有名であり、清浄で霊験豊な地であることは間違い無い。そして、官幣大社で日露戦争の戦利品まである。砂かけ祭という奇祭があるそうで、興味深い。
次は、龍田神社。法隆寺に近いということもあり(聖徳太子が法隆寺を作るときに日参したとも)訪れた。大和川が近くにあり、東は伊賀を越えて伊勢・名古屋方面にも行ける(実際私も亀田から国道25号線で簡単に来られた)。
私の好きな万葉集、高橋虫麻呂の歌碑があり感激した。桜が咲く季節であったらもっとすごかったかもしれない。なお、万葉集にも歌われている桜。古代に好まれた花は桜ではなく梅という説が有名だが、私はそうではないと思う(当時はヤマザクラ中心だったかもしれないが)。
万葉集1751
島山を い行き廻れる 川副ひの 丘辺の道ゆ 昨日こそ わが越え来しか 一夜のみ 寝たりしからに 峯の上の 桜の花は 滝の瀬ゆ 激ちて流る 君が見む その日までには 山下の 風な吹きそと うち越えて 名に負へる杜に 風祭せな
次は、法隆寺。拝観料1500円とあり、かつて(35年くらい前)に来訪したときと変わり驚いたが、拝観してみると展示も素晴らしく拝観料に納得した。清張通史で仏像の歴史の知識を深めたこともあり釈迦三尊像をはじめ、夢違観音、百済観音像には感動した。白鳳時代の仏像の豊富さに感激。きっと持統天皇も同じ仏像を拝観した可能性も高いと妄想。韓国からの観光客も来られていたが、喜々とされていたのが印象的だった。当時の技術は半島なしにはありえない。
私は御朱印も集めているが、法隆寺では「和をもって尊し」。この思想は、私は縄文時代からの影響もあると考えており、いただいて感動した。
最後に観た夢殿。八角形で有名だが、当時の舒明天皇をはじめ、斉明天皇、持統天皇、文武天皇、草壁皇子・・・その御陵は八角墳である。その思想を考えると次の日の古墳見学が楽しみに。
奈良の旅 1/3