アメリカでのトヨタ車の電子制御装置の不具合があるというので、トヨタ車は広範なリコールがなされた。それがごく最近ではこの電子制御装置には不具合がなかったということをアメリカの運輸省交通局にあたるところが公表した。
それでもトヨタ車の欠陥で損害を受けたという多くの訴訟があり、トヨタはその名誉回復に苦労している。これは本当は業績不振だったGMやフォードの救済策の一環だった感もあるが、それはともかくリコールは会社の信用問題である。だからいくら費用がかかっても信用と名誉の回復に努力をする。
三菱自動車が車のいろいろの欠陥を隠していたためにリコールが遅れて、業績が落ち込んでしまったのはまだ私たちの記憶に新しい。製品がいいという名声を得ることは長時間がかかるが、その信用を失墜するのは本当に一瞬である。
私の家などにリコールなど関係がないと思っていたら、先日パナソニックから電話がかかってきた。それによると以前に松下電工が発売したホットカーペットに欠陥があり、リコールをしているという。
以前に電話がかかってきたときどうも妻が取り合わなかったらしいが、それでもまた電話をかけてきた。今度は私が対応したので製品をチェックしたが、問題のない製品だった。ところがそれよりもはるか以前に発売した製品を我が家では購入しており、それに欠陥が見つかったのだという。
そのときには心当たりがなかったのだが、電話の後で気がついた。そうだ。じゅうたんの下にある、ホットカーペットがそうではないか。
それから1週間ほどしてまた電話がかかってきた。それで話をしたら、製品番号を見てくれといわれた。それで、調べて電話で告げるとそれはリコール商品だという。それで数日したら、取替えの製品が送られてきた。
先日の夜に新しい製品と取替え、送り返す箱に梱包をした。後は宅配業者に電話すればいいようになっている。
これはパナソニックには費用がかかったことだろうが、誠実に会社が対応したということでパナソニックの信用は保たれたことであろう。評判を保つことにもそれなりのコストがかかるものである。