cit'e universitaireは文字通りの訳だと大学都市だと思うが、これで大学の寮のことだと知るとこの言葉が好きになる。これはフランス語である。
ずっと以前に友人の数学者H君がパリから便りをくれたときに住んでいたところがこのcit'e universitaireだった。そのときには文字通り、大学のある街の区画だと思っていた。
だが、これは直接には大学の寮を指すらしい。ドイツ語ならStudentenheimであろう。ドイツ語のMensaという語も好きである。この語は学生食堂のことで昔フライブルクのゲーテインスティチュートに入ったときに英語でstudent restaurantと英語に訳されたが、どうもMensaという語ほどぴったり来るものを知らない。このMensaはdie Mensaで女性名詞である。
食堂で思い出したが、die Kantineというのもある。これはフランス語から来たドイツ語であるらしい。私の理解ではこれは社員食堂のことである。私の古い辞書には(工場などの)食堂兼売店とある。兵隊用語だと酒保とある。酒保が何を意味するのかは正確なことを知らないが、およそのことは想像できる。
logisticとかlogisticsという語も好きである。昔の辞書だとlogisticsは兵站とあった。この兵站が何を意味するかは辞書を引いたことがないので、知らないがそれでもおよそのことは予想がつく。新しい辞書ではさすがに「物流」と現代的な訳がついている。
logistic curveは「成長曲線」とも訳されている語であり、これはコンピュータの言語フォトランの解説を教育テレビで見たときに森口繁一先生が紹介されていた。これを見たのはもう40年以上も昔のことである。
このごろはaubergeというフランス語が流行り、格好のいい言葉だと思われているらしいが、私の理解ではこの語は日本語でいうと「旅館とか旅籠(はたご)」というニュアンスではないかと思っている。これは何十年も昔にフランスの片田舎で宿を探していたときに覚えた言葉で懐かしい言葉である。
発音も日本語ではオーベルジュという風に長く発音するらしいが、オベルジュと短いはずである。