世の中には数学嫌いの人も多いのだが、ミニ・サーキュラー「数学・物理通信」は投稿が絶えない。いまも二人の方からすでに原稿を頂いている。
私も一編「四元数の発見へ」という原稿をほとんど完成しているし、また共同編集人である数学者のNさんも14,5ページの論文を投稿すると言っている。それにまだ原稿を頂いてはいないが、もうこの人なしでは数学・物理通信は考えられない感じのN先生からの投稿も予想される。
そうすると、今年の12月に10号を発行して今年を締めくくり、第1巻を閉じようと思っていたが、12月に10号、11号を発行しなければならない可能性が大きい。これはこのようなミニ・サキュラーの編集人としてはとても嬉しいことである。
11号で一巻を終えることはちょっと気が引けたので、共同編集者のNさんと相談した。しかし、原稿の積み残しをできるだけしないという方針で編集をしているので、今年で1巻を終えるのがよいとのNさんのご意見であった。ちょっと不恰好ではあるが、11号で第1巻がようやく完結するということになろう。来年の3月から新しい第2巻が発行されるという予定である。
冊子として印刷された形で読みたいという希望もときどき聞く。それはそれで無理からぬご希望だとは思うが、PDF文書としてつくったものをメールで送付するという、いまの形態の利便性は捨て難い。メールのアドレスをもっていれば、添付書類で簡単に送ることができるし、プリントするかどうかは受け手が決めればよい。
半ば冗談、半ば本気で言っているように、送られたファイルがすぐにクズかごに直行しても誰にもとがめる人はいない。また、以前のバックナンバーが必要と思ったときには名古屋大学の谷村省吾さんのサイトにアクセスすれば、いまのところは直ぐに手に入る。「まことにいうことなし」である。
もちろん、そのためには谷村さんのようにボランティアで、ご自分のサイトにリンクしてくださる篤志家のご尽力に深く感謝をしなければならない。
ともあれ、投稿者がいて、数学とか物理の関係の論文やエッセイを投稿をして下さることは編集者としてはとても有難いことである。