庭に季節はずれのアサガオが咲いている。それで「あれはアサガオかね」と食後に歯を磨きながら妻に尋ねたら、西表アサガオだという。
私のところを訪ねて来た、妻の友人が心配をしてくれるという。これは西表アサガオはとても強くてどんどん繁殖して家屋の近くに生えていると家をも壊してしまうくらいの繁殖力があるからだそうだ。
このアサガオは水色で、なかなか大きな花が一輪だけ咲いている。ツルがどんどん成育していくので、夏の終わりごろに一度途中でその茎を切ったらしいが、またどんどん生えて支柱にまきついて伸びている。この生命力の強さよ。
ブロックの塀を好きでない妻がブロックの塀にツタを這わせていたら、このツタが近くの下水口のところへ生えて生育して、困ったことがあったらしい。この土の中に深くツタの根がはびこり、出入りの工務店の主人が掘り起こしてくれたのだが、ツタを二度と這わせないで下さいと厳しく注意されたと今朝聞いた。
その工務店のご主人だった、Oさんが病気で亡くなって久しい。まったく金銭に執着のない人であった。そのことで松村正恒さんという、私の自宅の設計をしてくれた設計士さんの工務店を専ら引き受けておられた。
松村さんは、愛媛県の生んだ有名な建築家の一人であり、もう半世紀ほど昔となるが、雑誌「文芸春秋」が選んだ、日本の建築家10人の一人に愛媛県出身者としては今治出身の丹下健三氏と共に選ばれて知られるようになった。この松村さんは工務店のOさんよりもさらに数年前に亡くなられている。
八幡浜に日土(ひづち)小学校という小学校があり、その校舎が松村さんの設計で、それが評価されていたと思う。しかし、この日土小学校の校舎も古くなり、再建するか取り壊すかが数年前に議論されたが、再建をすると八幡浜市が決めたと新聞で読んだ。