物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

日本の常識、世界の非常識

2013-01-18 13:40:17 | 国際・政治

昨夜のドイツ語のクラスで、先生のR氏からドイツでの免許証の更新は何年と聞かれて、lebenslang(一生続く)と答えたら、これはやはり他のクラスのメンバーにも驚きだったらしい。実はそういった私もひょっとしたら、違ったかなと思ったくらいだから。

日本では免許証の更新は3年とか5年とかが普通であるから。でもドイツでは一度車の免許を取ったら、死ぬまで事故とかを起こさない限り、有効であった。ところがそれが15年ごとに更新をするようになるとかいうニュースが最近あるらしい。

ここで言いたいのは、日本で普通のことでも外国では必ずしも普通のことではないということである。そのようなことをいくつか挙げてみよう。

大学入試のための入試センター試験が明日から始まるが、フランスとかドイツでは大学は入学試験をしない。その代わりに大学入学資格の試験がある。フランスではバカロレアというが、ドイツではアビトューアという試験に合格すれば、大学に入学できる(これはいつかも書いたGrandes 'Ecolesを除いての話である。フランスでエリートを養成する大学は入試がある。それもきわめて難しい試験がある)。

とはいうものの、バカロレアの成績があまりよくないと志望の大学の学科に入れないこともある。

ドイツでは診療所で診察料を払う必要がない。これは日本で必ずいくらか診察料を払う必要があるのとはまったく異なっている。ドイツでも一時期だけ、診察料として10ユーロを払うというシステムにしたそうだが、ドイツ人に納得を得られなかったという。

これは、健康保険料を多額に払っているのになぜまた診療所で費用を払うのかと大多数の人々が納得しなかったからだという。だから、診療所で患者がお金を払うことはないという。

大学は学生の就職の世話や斡旋をしない。日本では特に伝統的に工学部では教員の義務の一つに学生の就職を世話するということがある。また学生によると3年生の秋ごろになるとそろそろインターネット等で、会社の状況を調べたりしてもう学業に手がつかない学生が結構いる。

卒業証明がないとドイツでは就職活動ができないので、学業途中で就職活動にのめるこむことはない。もっともいずれかの会社に出かけて実習を行うので、それがもとで企業への就職の手がかりとなることはあるらしい。

大学での授業料はドイツとかフランスでは原則として無料である。ただ、最近のドイツでは州によっては低額の授業料をとるところもあるが、それでもまったく授業料を取らない州もある。フランスでは無料のようである。

高速道路の通行料金はドイツでは無料である。ただ、これも最近トラックのような貨物を運ぶものには料金をとる場合もあるらしい。フランスではしかし高速自動車道は有料である。

休暇も州ごとに異なっていて、一年の夏休みの期間も州ごとに異なる。アウトーバーンが一斉に渋滞することを緩和すること目的に設定されている。一昨年だったか日本でも観光庁長官の溝畑さんが地域ごとに休暇をずらす制度を導入しようとしたが、反対が多くて頓挫したらしい。