先週の木曜日に市民コンサートがあったので、ドイツ語の教室を休んでコンサートに行った。佐藤久成(ひさや)さんは独特の演奏で体全体が楽器のようであり、今まで見たことのあるどのバイオリニストとも違っていた。また、弱い音の演奏もすばらしかった。
彼は東京芸術大学を卒業後、ヨーロッパに渡り、研鑽を積んできた方らしい。CDなど買うことをめったに勧めない妻がCDを買って来なさいと4000円をそっと渡してくれたので、休憩時間に買いに行った。
彼の演奏に感動した数名の方が来て、すでにCDを物色していた。私もそこに並べてあるCDをいくつか見た後で、みんなが買ったのと同じ小品集のCDを1枚買い求めた。
一昨日、仕事場でこのCDを聞こうとしたら、ラジカセのCDプレーヤーが動かない。仕方がないので、家にこのCDを持ち帰って聞いた。
もっとも、佐藤さんには悪いがあれほど彼の演奏に感銘を受けたのに、CDの演奏からはそれほど感銘を受けなかった。もっとも演奏が悪いというわけではない。美しい演奏であることは間違いがない。
ただ、生でコンサート会場で彼の演奏を見たり、聞いたりすると、それは、それは、鬼才と彼が言われる所以が分かる気がする。ということはやはりコンサート会場に足を運ぶということは必要なことであろう。
音楽音痴の私でも少し感じたところがあった。