K氏はドイツ語、独文学の先生であった。昨夜K氏の研究室にあった、私物の本をクラスのみんなに持って帰っていいということで分けてもらえた。
私も数冊独和辞典とかをもらって帰った。昨年だったかにK氏は病気で亡くなった。享年60歳であった。このことは多分このブログでも書いたかもしれない。
ある年、K氏とドイツ人のR氏が同じクラスのドイツ語の授業を担当していたことがあったが、そのクラスの学生のドイツ語のできがいいので、どこがいいのかわからないが、教え方がいいのだろうとR氏が言っていた。
そのことはK氏が生前に本人にも言ってあげたことがあるが、内心はわからないが、それほどうれしそうにもされない、謙遜な方であった。
映画文化研究会という、DVDで映画を時々鑑賞する会が愛媛大学にあり、ときどき鑑賞会をしているが、その会で何回かK氏がその映画の解説をしてくれたことがあった。
このごろは大学も昔のように牧歌的な雰囲気ではなくて、競争的であったり、業績、業績と言われたりするし、ひょっとしたらそのストレスで病気になられたのかもしれない。
K氏のことを少しだけ存じ上げていただけに、残念である。彼が出版社から贈られた多くの独和辞書の一部を頂いたのだが、大切に使いたい。