物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

『ふたりの微積分』

2018-02-01 12:12:35 | 数学

という本は積分記号下での微分によって積分をするというエッセイがあるというので、半年か1年前に購入していた。昨夜、この部分「ランチョンマットに書いた証明」だけを読んで見た。もっともここには私も先日「数学・物理通信」のエッセイに書いたことしか出ていなくて、sin x/x の 0 から無限大までの積分の積分記号下での微分によっての求め方の載っていなかった。

ただ、sin k/k (k: 正の整数)の無限級数の和を求める話が書かれていて、興味深かった。というのは最近は複素解析と無限級数の収束とか発散に関心があるからである。

ストロガッツとその友人の数学者が sin k/k (k: 正の整数)の無限級数の和を求める過程が書かれていて、これ自身は数学の新しい研究ではないかも知れないが、関心を引くに十分であった。

はじめストロガッツは sin k/k (k: 正の整数)の無限級数の和の奇数部分だけの和を求めることができたが、フーリエ級数展開から元の関数を求めるという問題を経由して、偶数部分だけの和を求めることができて結局元の無限級数の和を求めることができた。

その過程で、積分記号下での微分によって積分をするという方法をガンマ関数の一部をもちいて紹介している。

タイトルにあげた本は自分の高校の数学の先生だったジョフリーとの数学にまつわる往復書簡を題材にしてジョフリーとストロガッツの人生とが書かれている。数学の部分を除いて読んでもおもしろいという書評もあるという。