物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

Schlucht

2018-02-08 16:25:23 | 日記

というドイツ語は知らなかった。ええっ、なんだろうと思ったらこれは「渓谷」という意味だという。谷という語で知っているドイツ語はDas Talという語である。

それで渓谷という意味が日本語でどんな意味だったか調べてみたが、谷という意味しか広辞苑には載っていない。山峡という意味が新明解国語辞典には載っていたので、狭い谷という意味に渓谷は使われているかもしれない。die Schluchtは女性名詞である。

私は日本人だし、ドイツに住んでいるわけでもないのだから、知らない言葉があってもしかたがない。

それで、この前のアインシュタインに関係した小話で「ベルボーイ」というのはドイツ語でどういうかインターネットで調べてみたら、HotelboyとかHotelpageとかHoteldienerとか出てきた。独和辞典で調べたら、この語は載っていない。Diener(ディーナー)は召使という意味なので、Hoteldienerならドイツ語らしい。Page(パージュと発音するらしい)はフランス語由来らしいが、フランス語としても聞いたことはなかった。


AIのしたことを判断する人間

2018-02-08 13:37:00 | 日記

などと情けないことに将来はなるのだろうか。将棋の棋士がAI勝負で負けたとか新聞記事になったときに羽生さんか誰かがいった言葉である。確かに人間の発想と違う差し手を指すならば、AIのしたことを真剣に考えなければならないことになる。

そういうブラックボックス的なところがAIにもある。だから、将来AIに職をすべて取られるなどと心配するのはいけない。それを克服するような教育がなされなければならないのだと思う。

京都大学と大阪大学の入試ミスだって、異なった考え方をする人を育てなかったところに問題があるのではないかという気がしている。あくまで気がするくらいのことしか今は言えない。


リフレ派と反リフレ派の言い分

2018-02-08 12:45:50 | 日記

について2018.2.6の朝日新聞Globe版が「リフレ派と反リフレ派の言い分」を要領よくまとめていた。このブログでも一度問題点について触れたが、要領のいい、だれにでもわかる議論だったのでその箇所を抜き書きしておこう。

(引用はじめ)

政府の借金が、国内総生産(GDP)の2倍以上に達している日本の財政状況は、深刻なのか。

リフレ派の一部は、政府には借金だけでなく資産もあるので、それを相殺して考えると問題がない範囲とみる。これに対し、反リフレ派は「国は、一つの家庭のように瞬時に資産と負債を相殺できない以上、借金の総額で考えるべきだ」と話す。財政の健全性を示す基礎的財政収支(プライマリ―バランス)の赤字を解消する見通しも遠のき、財政問題は深刻だとみる。

リフレ派の多くは、まず安定的な物価上昇が達成できるまでは、金融政策の手綱は緩めず、FRBが実施しているような金利の引き上げなどの「出口」を探るべきではない、という立場である。2%を達成すれば、財政再建もしやすくなり、経済は安定軌道に乗るとみる。

一方、反リフレ派の論客で、元日銀金融研究所長の翁邦雄は「足元の景気が良いうちに、政策対応の余地をつくっておくべきだ」と話す。今後不況になれば、日銀は打つ手がほとんどなくなる。政府がさらに歳出拡大に踏み切れば、市場は「財政再建ができない」と判断して、「円」の信認が揺らぎ、一気に円安が進むリスクがあるとみる。

リフレ派と反リフレ派との論争は決着する気配がない。

(引用終わり)

これは、金融政策の論点の見事な要約であるので、経済に関心のない人にもわかる。

この記事をまとめた一人は朝日新聞編集委員の山脇岳志さんである。彼はアメリカ在住中はリフレ派であったが、いまはすこしリフレに疑問を感じているという。これはアメリカの失敗を直接的に見たからでもあろうか。

私個人の意見というか感想は「やはり中央銀行、これは日本では日銀であるが、やりすぎているのではないか」という感じである。株価を釣り上げるためにやり過ぎでいるのではないか。

反リフレ派ほどには心配をすべきではないかも知れないが、これだけ金融緩和を続けてもあまり生活に余裕を感じられなくなっている理由をもっと直視すべきではないか。

このへんのところをもっと直視してその対策を考えないといけない。それは国としては、比較的余裕のあるいまだからこそ考えられるべきであろう。


読了

2018-02-08 12:16:09 | 日記

昨日書いていた、『なっとくする複素関数』のことである。昨夜、10時半ぐらいから12時までで読み上げた。もっとも出ている演習問題は解答を見たりして、自分では解いていないからまだ半分にもいかないのだろう。だが、本文はまがりなりにも読んだ。

解析接続のことを知りたくてこの本を借りてきたのだが、最終目的にはまだ到達してはいない。もっともこの本で得たこともある、それは級数の収束判定に使われるD'Alembertの判定条件について直観的に書かれていた。

これとCauchy-Hadamardの判定条件を直観的に書いてあるのは志賀浩二さんの本なので、これらの二つだけはある種の発見法的な理解ができることとなった。もっとも級数の収束判定条件はいろいろなものがあり、まだその全容を発見的方法ではとらえることができてはいない。

今回関心が出てきたのは定積分のしかたについて複素積分でできるものを分類しておきたいという気がしはじめた。「定積分のしかた」については書き始めているが、まだ未完のエッセイである。これには複素積分は入れないつもりだ。それは複素積分だけでも大きな分野となるからである。これはいつかきちんとやっておきたいが、まだなかなかとりかかれないだろう。

最近、一日に数時間は小川修三さんの量子力学の講義ノートを編集のためにパソコン入力しているが、なかなか作業が進まない。昨日も散乱問題のビームのとり出しという項目を入力したのだが、有名で、標準的な量子力学のテクストはそういう話はあまり取り扱いがない。それでどういうふうに話をすすめているのかわかりにくい。このことに比較的近い記述がある、Bohmの量子力学の本をちらっと眺めたりしているが、なかなかどうやって式を導出したのかわからない。

話はこういうことだ。

どこかに、スリットがあり、そこではある波束で準備されているが、スリットを通り抜けた後、時間発展につれて、その波束が広がって動いていく。その波束の時間的な変化を求めてあるのだが、どうやったのかちょっとわからない。もちろん、シュレディンガー方程式にしたがって、計算されたのだと思うがどうやったのか、いまのところまだ理解できていない。

(2019.2.9付記)上に述べたともリットを通った波束の時間発展は最近ようやくその計算がわかった。これはやはり朝永の『量子力学』IIの中に同様の記述があった。これは小川修三さんの「量子力学の講義ノート」の話であるが、その解決に1年くらいかかったわけである。