M. R.さんとは私の小学校時代の同級生だった女性のことである。
この人は優秀な人で小学校時代に級長とか副級長を務めただけではなく、学業成績も優秀な人であった。
中学校とか高校も同じだったが、そのころはクラス数が多かったから、一緒のクラスにはなることがなかったと記憶する。
ただ、高校1年生のときに生徒自治会の会計係にこの M. R. さんと私が国語の N 先生の推薦で会計委員に選ばれた。
そのときに N 先生の記録された会計記録を会計簿に書き写すという仕事を一緒にした覚えがあるが、それくらいしか接点はなく、私の印象は小学校小時代の印象しかない。
しかし、高校を卒業するときには男子生徒では私の小学校時代からの友人であった、Y君であったか、または中学校時代のクラスメートのK君とが最優秀賞をもらったが、そのときに女生徒では断然この M.R. さんが最優秀賞をもらわれた。
この M.R. さんは優秀な人ではあったが、大学には進学しなかった。 M. R. さんのお姉さんは私の兄と同じ学年だったと思うが、大学に進学された。
M. R. さんのお父さんは戦争か何かですでに亡くなれていたと思うので、 M. R. さんが大学に進学されなかったのは家庭の経済的な事情を考慮されてのことだったろうと推測している。
とても頭のいい方であったので、自分の希望をお母さんに言えなかったのだろう。
それから高校の同期会でも、小学校の同じクラスの同級会でも一度も出会ったことはない。
私にしてもそういう M. R. さんのことを思い出したことはない。だが、まだ大学に勤めていたころ、放送大学の聴講生でとても熱心な女性の方がおられると聞いたことがある。名前まで聞かなかったかと思うが、ひょっとしたらこの M. R. さんだったのかもしれないと思っていた。
それはだいたい年齢が私の年齢ぐらいだったらしいことを聞いたことがあるからであった。放送大学の愛媛大学にあるセンターの職員に大きな印象を与えるほど熱心な人などそうそうはいないだろうと思った。
もっともそれが M. R. さんであったかどうかはこれは個人情報にもあたるのだろうから、知ることはなかった。