朝日新聞に連載の多和田葉子さんの小説で「肘社会」という語が出てきた。「競争社会」という意味らしい。ところが肘(ひじ)というドイツ語を知らないと大きな独り言を言ったら、すぐに妻がスマホで調べてくれた。
Elbogenだという。発音もスマホだから聞くことができる。拙くカナで発音をつけるとエルボーグンと聞こえる。文字をそのまま読むとエルボーゲンだが、明らかにエルボーゲンではない。
体の部位の名前は初歩のドイツ語の範疇に入るのだろうが、何回かそういう体の部位を学ぶ機会があったにせよ、頭には残っていなかった。
「お前のドイツ語の力など大したことないね」と言われれば、その通りである。