私の本がようやく少しづつ売れ始めたらしい。2014年10月に初版2000部発行された私の本『四元数の発見』のことである。
数年前に出版社に聞いたところでは1年に売れても70部くらいで、そのころはまだ500部の在庫があるということだった。
改訂版を出したいのだが、と問い合わせたのだが、その可能性は初版が全部売切れての上の話だと言われた。取りつく島もなかった。
500部で年間最大で70部しか売れないのでは、少なく見てもそのときは7年以上かかる見込みだった。それに税込みで2200円が定価で高くはまったくない本の海賊版みたいなのがその当時は横行していて、無料のpdfを配布する人がインターネットのサイト上に何人もいた。
一万円を超える本なら、海賊版が出没するのも理解できなくもないが、税抜きなら2000円の定価の本の海賊版みたいなのが横行するとは信じられない。
そんな安価の四元数の本など日本でも他にはないのに。
それに私は初版の発行時に三十万円の印税をもらった後は本がいくら売れても、増刷されるときにしか印税は入らない。
しかし、四元数はマイナーな分野だから、小説みたいに何万部も本が売れることはない。
数学の本としては破格のベストセラーになった『オイラーの贈物』は元の海鳴社版は3万部が売れたという。その後、東海大学出版会の発行となったが、こちらはどれくらい売れたのだろうか。