恒等式と方程式とは同じ等式だが、式の変形の原則はちがうことを知っておく必要があろう。
恒等式の式の変形の原則は
(1)交換法則
(2)結合法則
(3)分配法則
だけである。
式の展開では(3)分配法則を左から右へと適用するが、因数分解では(3)分配法則を右から左へと適用する。
こういうことは今まで考えたこともなかった。
一方、方程式の式の変形ではいわゆる等式の性質を使う。これはここに書くことは止めておこう。
難しくはないことだが、主格変換という考え方もある。これは一般に恒等式における方程式風の変換であるが、等式の性質を使っている。
ちょっと説明をすると距離 d と速さ v と時間 t との関係は d=vt である。この関係式を速さ v について解きたいとする。そうすると v=d/t としなくてはならない。また、距離 d を速さ v で行くに要する時間 t はt=d/v となる。
こういう変形は等式の性質によっているが、本来この式は恒等式である。
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