これはドイツ語である。デア グローセ シェル アトラスと発音する。ヨーロッパを車で旅する人は高速道路等の道路が描かれた大きな地図帳(アトラスという)をもってドライブする。
そのときために大きなアトラスをもって、フランスやスイスやドイツを車で旅した。これは私たちだけではなくて、たぶんヨーロッパ人ならそういうアトラスを車にいつも常備しているであろう。
私たちもそういうアトラスをもって使っていたが、ドイツから帰るときに、その少し古びたアトラスは誰かに譲って帰った。しかし、少し使ったアトラスの代わりに新品のアトラスを購入して帰った。
これは私たちの思い出のためである。しかし、この新品のアトラスは書棚の奥深いところに納められてほとんど半世紀近く見る機会がなかった。
ところが、最近ドイツで各駅停車の鉄道ならばどこまで行っても9ユーロ(約1200円)で購入できるということに、ドイツでこの6月2日からなった。それでコロナ禍でちじこまっていた、ドイツ人たちが急に旅行に目覚めたという。
900万人の人たちが鉄道による旅行を目指して、切符を購入し始めたとか。
そうすると鉄道が久ぶりに込み合うことはまちがいがない。それにもし愛犬をつれて旅行する場合には自分は9ユーロ払えばよいが、愛犬は普通の通常料金であり、これはそれほどやすくはないのだという。
そういう話がドイツ語のクラスで話題になって、書棚の奥深くしまわれていた、我が家のアトラスが埃を払ってお出ましとなった。
ドイツ人ばかりではないが、夏休みにはヨーロッパ人は車で一家でバカンスに出かける。そのときにはアウト―バーンは車で込み合うことになる。それでドイツでは州ごとに夏休みの期間がすこしずつ、ずれて設定されている。
これは国中で一時にバカンスをとることにすると、アウトバーンが渋滞するのを少しでも防ぎたいという知恵から来ている。