【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「参議院は審議をしなくていいのかな?」平田参院国対委員長が小沢・山岡国対を批判

2009年11月19日 06時17分32秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導

 参院会派「民主党・新緑風会」国対委員長の平田健二さん(参院岐阜)が18日、国会内で定例記者会見しました。

 平田さんは第173臨時会の現状について、

 「臨時国会は召集4週目で残り1週間だが、参議院には一本も閣法(内閣提出法案)が来ていない」とし、残り1週間で参院に法律が来ていないのは記憶がない、としました。平田さんは当選3回です。

 さらに発言は踏み込み、「民主党もいかがなものかと思いますがね、衆議院はね」と語り、党本部および衆院の「小沢・山岡国対」を批判しました。「(衆院では312議席と)数も多いんですから、しっかり仕切っていけばいいと思うんですが、そうなっていない」との感想を示しました。

 さらに、平田さんは

参議院の審議をしなくてもいいのかなあ、という状態になっている」と危機感を募らせました。

 また、参院の審議においては、「閣法をきっちりと仕上げて、それから委員長・議員提出の議員立法を各委員会にかけていく」とする、基本ルール(平田原則)をしっかりと示しました。

 民主党の国会対策は、小沢一郎幹事長と、山岡賢次国対委員長ラインが担当しています。山岡国対委員長の下、参議院担当の国体副委員長は鈴木克昌さんが務めています。副担当は平田さんと同じ岐阜県連の議員が務めています。鈴木・衆院議員は一新会の代表幹事です。

 民主党は鳩山総理の所信表明に関する代表質問に立ちませんでした。しかし、17日の衆院本会議では閣法「貸し渋り貸しはがし対策・中小企業金融円滑化法案」への代表質問に鈴木代表幹事が真っ先にたち、さらに冒頭で過去の災害を持ち出してお見舞いを述べるという、少し勘違いした演説をしました。

 党幹事長室では、青木愛・副幹事長ら2人が参議院担当になっています。

 民主党ニュースが平田国対委員長の会見を伝えていますが、このエントリーで紹介した発言は丸ごとカットされています。

http://www.dpj.or.jp/news/?num=17292

 ツイッター(http://twitter.com/kokkaiblog)で、「臨時国会が始まって23日経ったのに、いまだに参院では1本も法案が審議入りしていない異常事態に驚いています」とつぶやいたら、「なんつう無駄」という感想をいただきました。

 ちなみに、小沢一郎率いる民主党本部の予算200億円は事業仕分けの対象になっていません。

http://www.dpj.or.jp/news/?num=17292

2009/11/18
野党が無理難題を突き付け、法案審議を遅らせている 平田参院国対委員長
 
 平田健二参議院国会対策委員長は18日午後、国会内で定例記者会見を行い、今後の国会日程について記者団に語った。

 はじめに平田国対委員長は、今国会会期の残りが実質1週間であることを指摘。いまだに、参議院に法案が1本も送付されておらず、いつ送付されるかも分からない状況が続いていることについて、「国会同意人事をめぐる問題もあったが、ちょっと経験がない」として、野党慣れしていない前与党が、衆議院で無理な要求をしているようだと報告した。

 一例として平田委員長は、「国土交通委員会に提出されている北朝鮮関連の法案2本について、本来国交大臣の出席だけでよいところを、外務大臣と官房長官の出席まで求めている」ことを挙げ、「いかにして法案審議を遅らせるかということだけで野党はやっている」と指摘した。

 このような状況にも関わらず、25日の党首討論を野党が要求していることについて、「法案審議の目途も立たないのに、いかがなものか」と苦言を呈した。一方で、インフルエンザ対策法案と金融円滑化法案は、総理入り総括質疑を要求するなど、「要求の仕方が無茶苦茶だ」として、総理が他の委員会に出席した週は党首討論をしないと決めたルールを無視した野党の要求に応じることは難しいとの見方を語った。

 そのうえで、「やらないと言っているわけではない。早く法案を成立できるような話し合いをしてから、党首討論の協議に入るのが筋だと思う」と述べた。

 また、マニフェストにある施策の予算を圧縮する可能性について、鳩山総理が言及したことについて記者団に問われ、「税収見込みが当初より大幅に落ち込んでいる事実を踏まえた上での発言であり、国民と約束はしたけれど、いくらかは圧縮しなければならないということではないか」と述べた。