【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

[資料映像]菅民主党、カツカレーで総決起大会 ここから始まる熟議のデモクラシー

2010年09月15日 07時05分49秒 | 第176臨時国会(2010年10月)熟議
 臨時党大会に先がけて、東京タワー足元、芝公園の「東京プリンスホテル」で、菅直人陣営総決起大会が開かれました。江田五月選対本部長、鉢呂吉雄選対事務総長らがカツカレーを食べて、2時間後に迫った党大会に向けて、最後の団結を図りましたが、民主党らしいオープンで熟議の政治を感じさせました。ニュース動画にまとめてみました。



 さて、民主党国会議員は412人います。そのうち何人が優秀で、何人がそうでないか。それは206人が有能で、206人が無能です。つまり政治家には、絶対的に素晴らしい政治家などいなくて、その評価は相対的なものです。衆院小選挙区は300選挙区どこでも、必ず1人だけ当選します。得票数が相対1位の人が必ず当選する、それがデモクラシーです。

 ですから、「与党もダメ、野党もダメ」、「誰がやっても同じ」という言いぐさは、その人が有権者としての能力がないことを示しています。民主党は野党一筋11年だったため、当選回数7~4回生あたりの一部に政権の重荷を理解していない人がいます。2009年にいたるまで、国民がなかなか政権交代を選択しなかった責めもあります。が、とにもかくにもそれが現実として、前に進むしかありません。

 しかし、これは私の直感、このカツカレー総決起大会に参加した人が、これから向こう20年~30年の政治の主役になる気がするんです。

 民主党結党後、15回目の代表選です。そして、初めて、内閣総理大臣が候補者となった代表選です。与党らしくなってきました。ですから、演説なんかどうだっていいんです。円高とか、中国の船舶だとか、総理にしゃべらすのはアンフェアです。政策本位の代表選ではありません。どういう政治のしくみをつくるか問われた代表選でした。そして、「信頼」。カツカレーで団結した仲間は、観光バスに乗って、党大会会場に向かいました。そして、勝ちました。

 この東京プリンスホテルに集まった精鋭かつ勇者が向こう20年間の国政の主役になりそうな気配を僕は感じる。もちろん、政権交代すれば、野党にまわって国会での攻撃にまわります。もちろん、まだ見ぬ立候補者が、あっという間にトップリーダーに駆け上っていくかもしれません。

 見て見ぬふりする日本人から、物を言う日本人へ。一人一人が主権者です。そのためのお手伝いをするのがこの総決起大会に集まった国会議員です。これは党大会とは別のホテルで開かれています。ひやかし半分で参加した人はいません。この映像に映っている政治家は、みんなホンモノです。

 さあ、一緒に政治に参加しましょう。もちろん、「いやいや俺は第46回総選挙で自民党に政権交代させるから民主党政権に知恵なんかやらないよ」、それもまた大いにけっこう。

 2009年8月30日政権交代の夏の思いを、もう一度だけ民主党にかけてみましょう。