【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【女心と公明党】山口さん、公明党・民主党の社会保障のあるべき姿を民主党と協議機関を提案

2010年12月16日 06時58分06秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

 現在中国訪問中の公明党の山口那津男代表が出発前の13日、斉藤鉄夫さんの会合で、「まず政府・与党が自らの考えを明らかにして野党と政策協議する場を設けたらどうか。公明党は社会保障のあるべき姿を議論していこうと提案している」と述べました。

 民主党幹事長の岡田克也さんとしては、年金問題に関する3党合意を反故にされた“トラウマ”があります。とはいえ、1990年初当選時から社会保障をライフワークにしていて、1998年の伝説の第140回国会の健康保険法改正案では、野党筆頭理事として陣頭指揮に当たりました。

 岡田さんは、年金などの社会保障は政権交代のたびに制度が変わってはいけない分野なので、超党派の話し合いが必要だ、という考え。2008年12月25日付のブログでは、「こういった息の長い、国民生活を根本的に左右するような重要な制度については、政権が変わったから制度もころころ変えるというのではなくて、しっかり骨太の議論を国会で行なうべきだと考え、これは政党間であまり争いの種にするよりは、きちんと国民のほうを向いて協議し、合意に達するべきだと考えて、そういう議論の場」が必要だ、と語っています。

 ぜひ、公明党と民主党による、社会保障議員連盟を作ってほしいと考えます。有志で立ち上げてもいいのではないでしょうか。

 女心と秋の空、ならぬ、女心と公明党--移ろいやすい物の例え。公明党さん、冷たいじゃない。いつまでも思わせぶりにしてないで、仲良くしてよ~~新進党の仲間じゃないの。

 山口さんと岡田さんはともに1990年の第39回衆院選初当選で、東大法学部の同窓生。また、斉藤鉄夫さんと菅直人首相はともに東京工業大学の同窓生。東工大出身者は衆議院にこの2人しかおらず、また理学部応用物理学科という同じ学科の同窓生です。斉藤さんは清水建設でNASAと共同事業を始め、国立科学博物館で開かれているはやぶさ展でも、同社の月太陽光発電「ルナリング」が展示されています。また、衆院議院運営委員会理事の遠藤乙彦さんは、第177通常国会で、「科学技術・イノベーション推進特別委員会(仮称)」を設けるよう働きかけ、理事会で合意したそうです。科技特委ができたら利権がほしくて、入りたがる民主党の乞食議員がいそうな気配ですが、お行儀をよくしなければいけません。

 地方でのすみわけを前提条件として、国会内に限って公明党さんに助けてほしい。ぜひともお願いします。

現場密着が公明の誇り | ニュース | 公明党

公明党の山口那津男代表は13日、広島市内で開かれた斉藤鉄夫幹事長代行(衆院議員)の会合であいさつした。

山口代表は「公明党は国民の生活現場に最も近い議員集団だという誇りを持っている。地方、国の議員のネットワークをフルに発揮するから国民の声に応えられる」と力説。

また、民主・自民両党の「大連立」報道について、「大連立は、大きな権力を作ることで“劇薬”という側面があり、副作用も伴う」と指摘。「まず政府・与党が自らの考えを明らかにして野党と政策協議する場を設けたらどうか。公明党は社会保障のあるべき姿を議論していこうと提案している」と強調した上で、「これからも国の道を開く原動力として、地に足をつけて頑張っていく」と述べた。

岡田かつや TALK-ABOUT: 議員有志と年金改革案を発表――今後党派を超えて議論を

2008/12/25
議員有志と年金改革案を発表――今後党派を超えて議論を

今日は、年金制度の抜本改革案についてお話をしたいと思います。

年金制度については、私が民主党の代表を務めていたときに、時の小泉総理から、「こういう問題は超党派で改革論議をしよう」と、党首討論で何度か言われました。

私自身もそう考えていましたが、小泉さんが本気で言っているかというのは、政局の中で言っているのではないかという議論もありましたから、一定のたがをはめて、自民党と民主党だけではなくて、国会の場でオープンに、しかも、2005年の秋までに結論を、骨格をつくるということを小泉さんにきちんと約束させたうえで、国会に年金と社会保障制度に関する協議会(年金制度をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議)をつくり、議論をしたという経緯がありました。

私としては、まさしく、こういった息の長い、国民生活を根本的に左右するような重要な制度については、政権が変わったから制度もころころ変えるというのではなくて、しっかり骨太の議論を国会で行なうべきだと考え、これは政党間であまり争いの種にするよりは、きちんと国民のほうを向いて協議し、合意に達するべきだと考えて、そういう議論の場を設置したわけです。

ただ、極めて残念なことですが、そして、私はいまだに小泉さんに対してこの点については強い怒りを感じていますけれども、結局、協議は開始したものの、いざ開始してみると、現行制度「100年安心プラン」、これが一番いいんだと考える人たちが、自民党からの委員として名を連ね、議論は一向に進展しなかった。

そして、秋までに抜本改革の骨格の成案を得るという約束、その前の9月に突然の郵政解散・総選挙で、この話は全く空中分解してしまいました。そして、総選挙が終わったあと、小泉さんから年金制度についてきちんと議論しようという話は、全くありませんでした。

こういった経緯がありましたが、今年になって、自民党の野田毅先生、あるいは河野太郎さんとか、亀井善太郎さんとか、そういった議員の皆さんが、従来の私たち民主党の考え方にかなり近い、つまり、最低保障年金(基礎年金)の部分については税方式でという考え方を発表され、自民党の中でも結構賛同者がいるということがわかりました。

そういったことを踏まえて、今年の6月から、民主党側からは、私と枝野幸男さんと古川元久さんと大串博志さん、そして自民党側からは先ほど言ったような皆さんに参加をしていただいて、有識者も含めてこの12月まで議論を重ねて、今回合意に至ったということで、記者発表させていただきました。

基本的に、民主党の従来からの考え方(一元化、税方式化など)をベースにしながら、それを具体的にさらに掘り下げたと言えると思います。この年金制度の抜本改革案、私たちはこの制度に非常に自信を持っています。

いま申し上げたこと以外にもう1つの大きな特徴は、過去債務、これは将来の世代に負担になる、すでに約束してしまった、ある意味での保険料の裏づけのない、積立金の裏づけのない、約束した支払い、純債務、これをきちんと解決するということを同時に主張しています。実はこの点を最も議論をいたしました。

270兆円の純債務を別勘定にして、これはこれできちんと返していく、そして同時に、年金制度については、できれば20年くらいで、つまり、あまり長くの時間をかけずに新しい制度に完全に移行していく。1階部分は税で、そして、2階部分は積立方式で、こういった具体案を作りました。

これから党の中でも議論を大いにしていきたいと思いますし、いろんなメディアや連合や、あるいは経済同友会や経団連といったところにもご説明をして、これが1つの我が国の年金改革のたたき台と言いますか、骨格になっていけばいいなと感じているところです。

なお、記者会見を今日したわけですけれども、いろんな人がこれは政界再編とどういう関係にあるのかという、極めてつまらない質問をしました。それとは全く関係ありません。

自民党も民主党もこの案について、多くの方が賛同をいただけるということであれば、それを党の政策にして、そして、与野党が一緒になって年金改革をやっていけばいい。それが私の思い描いていることで、政局的なつまらない思惑は排して、国民の立場に立ってしっかりと議論していきたいと思っています。

※超党派による年金制度改革に関する提言「いまこそ、年金制度の抜本改革を。」は岡田かつやホームページに掲載しています。下記のファイルからご覧いただけます。

http://www.katsuya.net/upload/pdf/nenkinseidokaikaku.pdf