【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

1年前の記事です 岡田克也代表と志位和夫委員長が1人区での一本化で阿吽、見事に32選挙区すべてで達成しました

2017年02月14日 20時11分48秒 | その他
 
民主党代表、共産党委員長との協議での参院選候補者一本化を示唆
[写真]2015年の7月10日の志位和夫さんと、岡田克也さん、国会内、筆者・宮崎信行撮影。 gooニュース(時事や毎日などが配信)の記事、共産との候補者調整に期待=岡田民主代表によ......
 

 


[きょうの国会]衆議院、予算審議は終盤へ、農水委員会など店開き始まる 予算中央公聴会は来週火曜日に設定

2017年02月14日 17時53分17秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

[画像]所信的発言をする、山本有二農相、衆議院農林水産委員会、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

【衆議院財務金融委員会 平成29年2017年2月14日(水)】


 きょねんとほぼ同時期に、常任委員会のいわゆる「店開き」が始まりました。

 税制改正法案を審議する、財金委員会。御法川信英委員長にうながされ、麻生副総理が所信的発言。

 「財務省が3本、金融庁が2本の法案を提出する」と語りました。麻生さんは「金融処分庁ではなく、金融育成庁に着実に転換させる」とも語り、原稿からも、長く大臣をやっていることが感じられました。

 明日15日(水)午前9時から、一般質疑。今国会は、税制改正法案は小ぶりで、特例公債法案は必要なく、与党側から見れば、順風になりそうな気配です。

【衆議院総務委員会 平成29年2017年2月14日(水)

 地方税法案がかかる、総務委は、高市早苗総務相が所信的発言。「大臣就任後2年5カ月が経ちました」とし「今年は日本の未来を拓く一年になる。地域社会に活気が出てきたと実感してもらえる一年にしたい」と語りました。その言葉から、地方創生(所管は内閣官房)がうまくいっていないという印象を、正直持ちました。 省の仕事としてはまず「昨年は大規模災害が相次いだ」と述べ、「地方自治体の状況をよく見ながら、地方交付税を措置していきたい」。統計局については、「オンライン家計簿などを使って経済統計の改革を、統計委員会ではかる」としました。

 この後、あかま総務副大臣が平成29年度予算案を説明。「総務省の、一般会計は16・1兆円」「復興特会のうち、総務省分は0・3兆円」などと説明しました。この委員会の定例日は、木曜日とされていますが、竹内譲委員長(公明党)は「次回は公報でお知らせする」として散会しました。

【衆議院農林水産委員会 平成29年2017年2月14日(水)

 小泉部会長のJA改革法案や、収入保険法案と大激突ひっしな農水委。※法案はありませんが、早くも大臣の所信的発言がありました。

 北村茂男委員長(自民党・清和会)にうながされて、山本有二農相は「昨年の農業競争力強化プログラムを策定したが、今年は実行する一年になる」と語り、農業競争力強化プログラムが省の基本になることを明示しました。さきほどから、私もプリントアウトしています。既に小泉部会長法案(農業資材など)は提出済みで、プログラムに入り、税制改正大綱・法案にも入っていますから、JAの抵抗を厳しいように思います。

 山本農相は「土地改良については、農地中間管理機構を活用する」とし、3番目の項目として「農業者収入の変化に対応するため、収入保険を創設し、農業共済を改革する」と語りました。最後に「森林環境税(仮称)の調査を進める」と語りました。

 この後、自民党農林部会長経験者である、斎藤健農水副大臣が予算を説明。「一般会計は2・3兆円でうち、公共事業は0・7兆円、非公共事業は1・6兆円だ」としました。率直に言って、土地改良予算は増額しているのに、総額が少ないように、私は感じますが、どうでしょうか。明日午前10時から一般質疑。

【衆議院予算委員会 平成29年2017年2月14日(水)

 公聴会を、来週2月21日(火)に開くことを、民共反対、自公維賛成多数で議決して、散会しました。

 午前9時頃開会。

 平成29年度予算案の審議は9日目で、そのうち集中審議が2日目(一般質疑はこれまでに3日)です。

 安倍総理は、昨夕、羽田空港に着いてから、フジテレビ、NHKを回って、麻生財務相とともに午前9時から7時間コースの集中審議となりました。

 「外交・通商政策等」に関する集中審議。

 自民党の2期生、大野敬太郎さんは、いつもながら、あまりぱっとしませんでした。大野家は衆議院小選挙区比例代表になってからの7回とも香川3区で完勝していますが、大野さんは正直、外交も、税制も、かなりダメで、派閥も入っていないようなので、なぜテレビ入りで起用されたのか。民進党はまだ香川3区に公認内定候補を立てていないようですが。これに先立つ、武藤容治さんと含めて、世襲議員が外交通という自民党らしさがありました。

 公明党の岡本三成さんの問いに安倍首相は「ガイドラインと平和安保法制で、より強固な日米同盟になった」としました。そのうえで、「トランプ大統領には、TPPの重要性について、しつこいくらい何度も説明した。議論にはならなかったけれども、その重要性は分かってもらったと思う」と語りました。11日付の当ブログでは、記者会見をみてTPPを断念したとの見立てを示しましたが、その後、フロリダで、語ったということのようです。クリスチャンである麻生副総理は、ペンス副大統領はキリスト教でも最も保守的な宗派であると明かしました。トランプ大統領は最大宗派の長老派教会ですので、トランプ・ペンスの組み合わせで党内の票固めができたということでしょう。

 民進党は閣僚経験者としてはこれまで前原元国土交通相さんと細野元環境相が質問していますが、きょうは、前原誠司さんが質問しました。前原さんは「国民の間には安堵感があり、評価が高いと思う。ただ、アンチの多い大統領と親しくなるのは、安倍総理は厳しいことを言えなくなるかもしれない」と多国間のスキームからの懸念を示しました。

 南スーダンPKOで、派遣隊の日報に「戦闘」、「(我が国以外で)150人死傷者」などと書いてあった問題。これは大きな問題だと思いますが、女性議員が稲田防衛相を詰問する格好となり、テレビ画面からは良い印象はありませんでした。午後の後藤祐一さんは、稲田防衛相が黒塗りの文書に関する答弁で「黒塗りの空いているところを見ていたのではないか」と指摘し、第一委員室の閣僚席で機密文書を広げない方がよいと注意しました。辻元清美さんは、2+2(ツープラスツー)日米安全保障協議委員会での稲田防衛相の交渉に懸念を示しました。私も辻元さんと同様に懸念を共有しています。

 後藤さんの問いに、安倍首相は「本来の(法律上の定義としての)戦闘があれば、(稲田防衛相以前に)総理大臣にあげなければいけない事案だ」とし、PKO5原則の判断の材料になるとしながら、今回の文書はそうではないと断定。その理由として「週3日間、NSCとの合同ブリーフィングがある」とし、民主党政権でも「戦闘」という表現がされた文書があるが、昨年の南スーダンは違ったと強調しました。

 長島昭久さんや北神圭朗さんら屈指の外交・防衛通議員も登場しました。長島さんは、尖閣諸島に安保条約第5条が適用されると共同宣言に盛り込まれたことを首相が強調していることについて「これで安心して漁ができるという漁師さんの記事が社会面に出ていた」とし、オバマ政権以降の見解の確認であり、大袈裟に言わない方がいいとたしなめました。私も同感です。今井雅人さんは共謀罪について金田法相に質問。金田さんもそうとうきびしい雰囲気です。

 共産党の笠井亮さんの問いに答えて、稲田防衛相は「マシャル派は組織立っておらず、総合的に判断して、国または国に準じる組織ではないと判断している」としました。

 維新の会は「天下り問題について、きょう、党として文科相に文書を提出した。公聴会日程には反対しないが、もっと審議してほしい」としました。松浪健太さんは「帰国後7時間の審議お疲れ様です」としましたが、今回はとくに国会改革を語らず、ハーグ条約(国際的な子の奪取対応条約)について。

 首相よりも、防衛相の答弁が集中しましたが、7時間の審議を終えて、公聴会議決後に散会しました。次回は公報。

【参議院 平成29年2017年2月14日(水)

 きょうの会議・委員会はありませんでした。

この記事の本文は以上です。

(C)2017  宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
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