2009年1月18日の民主党大会で来賓としてあいさつした、大橋光夫さんの回顧録が2月の日経新聞「私の履歴書」で連載されています。
大橋さんはその第21回となる、きょう、2017年2月22日の誌面で、日本経済団体連合会(経団連)を代表して、初めて野党・民主党大会に出席した経緯を明かしました。
大橋さんはきょうの「履歴書」で、「野党の民主党から御手洗会長に招待状が来た。野党の大会に経団連会長が出た例はない。「大橋さん、頼む」と御手洗さんに言われた。党大会の実行委員長は元蔵相の藤井裕久さん。幼稚園から高校まで同窓で彼が3年先輩だ。「俺が頼むんだからとにかく来てくれよ」の一言で断るすべはなくなった」。
党大会のようすは、当ブログ内エントリーから抜粋引用します=このエントリー末尾に全文転載=。
[当ブログ内から関連エントリーの抜粋引用はじめ]
大橋さんは「そこに座っている藤井裕久最高顧問とは70年来の先輩後輩」と自己紹介。さらに昭和電工本社が会場に近いと強調し、「メルパルクは昭和電工のなわばりで、他社は気兼ねして使わない」とし、この会議に来たことの正統性をくりかえし強調しました。
[抜粋引用おわり]
大橋さんはその年の政権交代について、きょうの誌面で、「民主党は与党になった。国民が全幅の信頼を置いての政権交代ではなく、自民党の自壊作用の副産物だった。藤井氏は財務相に就き、経団連との懇談会で、「既存の路線を3分の1変えれば十分だ」と話した。中には「この政権交代は平成の無血革命だ」と有頂天の人もいた。これは危ないと思った」と振り返りました。
名指しは避けながらも、平成の無血革命だと有頂天だった人は、鳩山由紀夫首相(民主党代表)らを批判しました。
藤井さんは、細川内閣と羽田内閣で蔵相をつとめ、新進党の結党から解党まで参画。鳩山さんは細川内閣で官房副長官をつとめましたが、羽田内閣では連立離脱し、自ら野党になりました。
大橋さんは「強い存在感の野党がいないと与党にも国家にも良くない。再起を民進党に求めたい」とする一方、「政党への寄付は社会貢献の一環ともいえるが、業界団体が中心になるべきだと考えている」とし、「経団連の在り方も再考する時期が来た」ともしました。
大橋光夫さんの実父は、大橋武夫さん。議会制度百年史(衆議院・参議院編・大蔵省印刷局発行)の「衆議院議員名鑑」によると、大橋武夫さんは第24回衆院選から第33回衆院選まで連続10回当選。第3次吉田内閣で国務大臣、第2次・第3次池田内閣で労相、第1次佐藤内閣で運輸相をつとめました。
[当ブログ内エントリーから全文引用はじめ]
2009年の民主党大会が18日、東京の「メルパルク」(郵便貯金会館)で開かれ、来賓として経団連政治対策委員長の大橋光夫さんが祝辞を述べました。
大橋さんは昭和電工の会長。1908年創業、旧安田財閥系の老舗メーカー。石油化学製品やアルミニウムなどをつくっていて、連結の売上高は1兆円を超える大企業です。
大橋さんは「そこに座っている藤井裕久最高顧問とは70年来の先輩後輩」と自己紹介。同郷の幼なじみという意味でしょう。さらに昭和電工本社が会場に近いと強調し、「メルパルクは昭和電工のなわばりで、他社は気兼ねして使わない」とし、この会議に来たことの正統性をくりかえし強調しましたが、大丈夫ですよ、大橋さん。民主党は開かれた政党ですから。
経団連「国民の生活が第一。に全く同感」民主党大会
大橋さんは「国民の生活が第一。という精神に全く同感であります」と述べて、民主党との政策懇談の場を持ちたいと提案しました。
「民主党・経団連政策責任者会合(仮称)」は近く第1回協議を持ち、労働、雇用、経済、産業政策における重大な政策決定の場となりそうです。
私は8年半、経団連のお隣の会社(日本経済新聞社)に勤めていました。とはいえ、経団連のことはよく分かりませんが、まさか経団連さんほどのお方が、民主党に口だけ出すってことはありませんよね(^_^)v?
世界を代表するニッポン企業の矜持が試されています。
[当ブログ内エントリーから全文引用おわり]
この記事の本文は以上です。
(C)2017 宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki
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