ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【法案】「入管難民法改正案」秋の臨時国会前倒しに向けペース上げる、法務省、2021年通常国会も視野、送還忌避者の自発的な帰国を促したり、長期収容者の処遇改善とともに罰則を設ける包括的な改正案

2020年09月24日 16時29分11秒 | 第204通常国会令和3年2021年
[写真]法務省、先月2020年8月、宮崎信行撮影。

 6月の専門部会の報告書をもとにした「出入国管理及び難民認定法」の改正案を法務省が国会に提出する意向であることが分かりました。また、3度目の就任の上川陽子法相のもとで40日間ないし50日間ほどの秋の臨時国会が開かれる情勢となり、法務省が秋の臨時国会への提出を可能とするよう、作業のペースを上げることにしました。

 法務省の出入国在留管理庁は、専門部会から「送還忌避・長期収容問題の解決に向けた提言」を6月に受け取りました。不法滞在や難民認定の申請をしたまま日本国内に滞在する外国出身者に対して自発的な帰国を促したり、罰則を設けたりするアメとムチ。

 送還忌避問題では、(1)退去強制と在留特別許可の基準の明確化(2)自発的に早期帰国した場合は次回入国を柔軟にできるしくみの検討(3)命令違反に対する罰則の検討ーーなどとなっています。

 長期収容問題では、(1)収容者に対する訴訟の機会の教示(2)収容者に対する治療の機会の改善(3)第三者の支援が見込める場合の施設外での代替措置の新設とそれによる逃亡に対する罰則の検討ーーなどとなっています。

 おととし秋の臨時国会で最大の対決法案となり定例日外にも委員会を強行する乱暴な運営で成立した特定技能・外国人技能実習生については、今次の入管難民法改正には含まれなさそうです。そうはいっても、複雑かつ網羅的な改正案になりますので、審議には一定の時間がかかることも予想され、来年の通常国会への提出や審議の先送りも考えられます。

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Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki
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【9/24】当面は30日の概算要求、次の国会は10月7日(水)衆議院内閣委員会で西村大臣、8日(木)は参議院か

2020年09月24日 16時03分06秒 | 第203回臨時国会(2020年10月下旬)菅首相初答弁

【与野党国会対策委員長会談 きょう令和2年2020年9月24日(木)】

 きのうの会談の再回答として、自民党の森山裕国対委員長は、「10月7日(水)に衆議院内閣委員会の閉会中審査を開き、西村康稔大臣と国土交通副大臣が、コロナやGoToの質疑に答弁する」と立憲民主党の安住淳国会対策委員長に伝えました。これを受けて、参議院では、立憲民主党の芝博一国会対策委員長と自民党の末松信介国対委員長が、参議院内閣委員会の閉会中審査にも合意し、10月8日(木)を念頭に、委員会理事が調整することになりました。 

【官報 きょう】

 衆議院環境委員長だった鷲尾英一郎さんが辞任したことがきょうの官報で告示されました。外務副大臣就任のため。

【選対 きょう】

 山尾志桜里さんが、国民民主党の衆議院控室で記者会見を開き、第49回衆院選では愛知県7区ではなく、比例東京ブロック単独1位で立候補する方針を明示しました。可能性は高いと思われます。

 なお、国民民主党は職員わずか4名の政党になったことを、残留を議決した同党山形県連が後で知り、立憲民主党に行きたいとの意見がくすぶっているようです。秋田の菅さんは情報通なのですが。正確な情報をつかむことが政治センスの一丁目一番地なのでしょうが、温かい目も必要なのでしょう。

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