ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【岡田克也】「向こう数年間の総理を選ぶ選挙」と自民党総裁選を評する、自民党離党・郵政解散惨敗のすえに

2021年09月17日 23時54分36秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]宮崎信行(左)と岡田克也さん(右)、5年前の2016年、前回の希望の党騒ぎで永田町を去り帰郷した当時の政党職員撮影。

 「金儲けのうまさだけで総理総裁が決まることを知ったバブル期竹下派の国会議員」の経験と「7%投票率が上がったら、自民党の前職・刺客・除名組に票がいってしまった」2つのトラウマをかかえる岡田克也さんが「数年間の総理を選ぶ選挙だ」との独自の発信をしました。

 岡田克也さんは自民党総裁選を「今回の総裁選挙は、次の総理を選ぶ選挙でもあります。総裁選の有権者の皆さんには、次の選挙の顔として誰がよいかではなく、これから数年間、日本にとって本当に大切な時期を託する人物として最も適切な人を選んでもらいたい」と語りました。ホームページなどで語りました。

 枝野幸男代表が、70日以内にある第49回衆院選で政権交代できないことを前提にした発言。岡田さんは1年前の立憲民主党結党以来「次の次の衆院選で政権交代」「第49回衆院選後で、第26回参院選前に国民民主党と合併する」と、枝野さんとは違う見通しを示し続けています。

 岡田さんは「第一に、メディアには公平な報道を求めます。総裁選挙に集中した報道は、野党を埋没させることになりかねません。直後に解散・総選挙があることが決まっていることを考え、バランスの取れた報道を強く求めたいと思います。」と語りました。

 2005年に、小泉純一郎首相・片山さつきさんら率いる自民党と、野田聖子さん・亀井静香さんらが率いる郵政造反組の「疑似二大政党対決」にワイドショーが席巻され、7ポイント投票率が上がり、それがすべて自民党の公認・刺客・除名組に行き、野田さんらが復党。小選挙区制を悪用した小泉政治で今日まで自民党の力となっています。岡田さんは当時党代表として責任を一身に背負いました。岡田さんは正直しゃべるのは小泉さんより下手ですが、でも、岸田文雄さんよりうまいと思います。

 この後、筆者・宮崎信行は2007年前半から政治ジャーナリストとしての取材活動を再開。学生時代に「新生党」の学生部の財務担当幹事をつとめたことから、当時の小沢一郎代表、羽田孜最高顧問と懇意でしたが、党本部中堅職員(3名程度)と新生党秘書会青年部(佐藤公治さんら)と新生党学生塾が一体的に運用されていたこともあり、当時の関係から、岡田克也事務所との交流を再開。小沢さん、羽田さんとの対立があった際には、常に岡田さん側にたったこともあり、一貫して岡田さんの庇護のもとにフリーランス政治ジャーナリストの活動を全く間断なく続けています。

 岡田さんは実は初当選は自民党公認。岡田さんは祖父・父・兄が全員早稲田大学商学部卒業で、岡田屋・3社合同の「ジャスコ・イオン」の社長を経験。父への反発で、「漠然と公の仕事」をめざし、法学部進学をめざし、学費を出してもらうため、東京大学の法学部に現役合格しました。その後、父の家業の監督官庁である通産省と祖母の社会貢献団体の監督官庁である厚生省に内定をもらい、通産省へ。政治家を馬鹿にしていましたが、心境の変化があり、三重の山本幸雄衆議院議員の高齢による引退後の候補者を探していた竹下登元首相(岡田さんの父の早稲田大学商学部の先輩)のスカウトで立候補し、自民党公認で初当選しました。なお、四日市市は30万人で、小選挙区1個分の人口がありますが、民選議会設立による選挙が始まってちょうど100年目で1人目の四日市出身の国会議員となりました。やはり、あまり国会議員が身近でない土地柄だったようで、東大法学部以降初めて立法に興味を持ちだしたものの、官僚として政治家を馬鹿にしていた側面もあったようです。

 しかし、竹下派で先輩議員にカラオケに連れられていくと、バックバンド付きのカラオケ、バンド付きだと「カラ」でないと思いますが、「金儲けのうまさだけで決まる、自民党総裁・日本首相選挙」を目の当たりにしてしまい、新生党結党に参画。政務官、副大臣の経験はいっさいなく外務大臣として政府の役所につくまで19年が必要でした。



 政権交代がある政治をめざして、2009年には「だめになればまた政権交代する。当たり前の政治を日本に根付かせる」と語り、1期での下野を暗示したような演説をしていました。

 

 
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1年前の記事)京都の松下政経塾出身者にはいろいろな人がいる、福山哲郎幹事長の「旧国民の現職全員公認します、排除しません宣言」で、旧国民のお家騒動は皆無でした

2021年09月17日 18時05分31秒 | その他

【立憲民主党】現職と「1人だけ総支部長」全員公認いたします明言、福山哲郎・幹事長、旧立憲の債務は全額繰り上げ返済したと明かす
[写真]新・立憲民主党の福山哲郎幹事長、衆議院第二議員会館、きょう2020年9月17日撮影。●現職・総支部長全員公認へ 新・立憲民主党(おととい結党)の福山哲郎幹事長はきょう17日......


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第205回臨時国会は、令和3年2021年10月4日(月)に召集、第100代首相をめざし河野太郎・高市早苗・岸田文雄・野田聖子4氏で告示

2021年09月17日 17時55分36秒 | コロナなど閉会中審査→オリパラ→衆院選
【衆議院議院運営委員会理事会 きょう令和3年2021年9月17日(金)】
【参議院議院運営委員会理事会 同日】

 加藤勝信・内閣官房長官が陪席し、第205回臨時国会を、令和3年2021年10月4日(月)に召集することを来週火曜日の閣議で決定したいと報告しました。いったん休憩。再開後に野党も受け入れてました。

 権力の座から去ると決まっている、いわゆるレームダックの首相に臨時国会召集の閣議決定をする資格があるかと野党幹部から批判が出ていましたが、けっきょく、そのことに関する世論は皆無だったように思います。

 会期幅は、4日昼の衆議院本会議などで採決し、過半数などで議決されます。第100代内閣総理大臣を指名。天皇陛下が任命後に、組閣し、所信表明演説、代表質問、予算委員会をやって解散になると思われます。但し、国会審議をしっかりやってしまった場合、第206回特別国会の会期を大幅にとっても、令和3年度第1次補正予算案を年内に成立させられないと思うんですが、新首相の判断はいかに。

【自民党総裁選 きょう】

 3年に1度のフルスペックの総裁選。過去にも何度かありましたが、現職首相が再選を制限されていないのに、不出馬。一気に流動的となり、河野太郎さん、高市早苗さん、岸田文雄さん、野田聖子さんの4人が立候補しました。8年間の一強・派閥政治が流動化しました。

 29日(水)に新総裁となり、10月4日(月)に第100代首相に就任します。

 ずっと気になっていたのですが、岸田文雄さんという人はあまりにも口下手ですよね。私が新聞記者だったから気になる点では、初出で正式名称を言い、二度目から略称を言うのが日本語の常道ですが、岸田さんは初出から略称でしか固有名詞を口に出せない癖があるよう。各組織の上位中間意思決定者はスムーズに動け無さそう。日本人は陰湿ですから、中学校の国語で「筆者の文章の裏にある真意は何か」という陰湿さに輪をかけた義務教育がなされますが、経済・政治の各組織の幹部の言葉に裏付けがないことは多く見受けられます。たたき上げの菅義偉さんも「自助共助公助」と発言し、国会でその真意を問われると「まずは自分でやってみる」と説明し、そもそも真意がなかったことが分かりました。岸田さんもお金をかけて総裁選に出ていますので「聞き上手」のアピールで「話し下手」をカモフラージュしているようですが、世襲で後輩の河野さん、非世襲で政調会長としては先輩の高市さんに一日の長があるのは明白です。野田聖子さんも出馬しました。

 野田聖子さんは前日夜に党本部幹事長室フロアで2分弱の会見。土壇場での出馬に成功しました。私は、これまで、「ポスト安倍の1番手は安倍で、2番手は菅だ」という他の政治ジャーナリストとは違う予想をしてきており、あたっているのは私だと思います。以前「アベマプライム」で、「野田聖子さんは独身時代、他の独身男性議員に対するキス魔で知られ、路面店の焼き鳥屋でも確認されている。ここ数回は、大臣や政策議連をしているが、党内で推薦人を増やす活動は見られない。総裁選は自民党内なので政策の違いはあまりないが、派閥の上から下への締め付けはきつい。でも、キス魔の過去がギリギリの踏ん張りにつながり、推薦人20人を集めることができ、選対がまとめって総裁に当選して日本最初の女性首相になる可能性がある」という趣旨の主張をしました。これに対して、番組ホストで、吉本新喜劇座長の小藪さんから「それは宮崎さんの腹の中にとどめておきましょう」と言われ、さらに「オンエア中かつカメラの死角」で、小藪さんから何度も顔を立てに振る同調圧力をかけられて、修羅場をくぐってきた私でもけっこうこわかったです。帰宅後にユーチューブで「小藪 同調圧力」と検索すると「バイキングで、ホストの坂上さんに同調圧力をかけられても屈しないゲストの小藪さんはご立派」という情報が出てきて、同調圧力うんぬんではなく、ホストになることが大事なのだと学びました。

 全然仕事が来ないので、コンビニで日本雑誌協会加盟雑誌をいくつも買って研究しましたが、4ページほどの総裁選特集は、半数以上の雑誌で組んでいるようです。但し、「政治ジャーナリスト」「政治部デスク」が全員匿名ですが、何らかのインサイダーへの取材はなされた記事のようです。

 そんな折、15年目に入った当ニュースサイトのMAU(月間アクティブユーザー数)が昨日、11・3万となりました。WAUが2・27万、DAUが1・27万。日本ツイッターが4500万なので、宮崎が450人いるとツイッターを抜く計算。もちろんツイッターは政治以外の投稿が大多数。これまでも提示してきた月間ページビュー数では15・6万を超えました。「2009年政権交代」、「2015年9月の戦争法・平和安全法制政局」、「きょねん9月の菅・枝野体制」、「ことし1月の都知事と尾身座長」の山の頂上をさらに超えた数字を、きのうまでに記録しました。15年目で過去最高の影響力を持って、総裁選・衆院選・参院選にのぞむことができるようになりました。

このエントリーの本文記事は以上です。
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