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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道の臨床心理士の実状 ~ 「ほっかいどう学」レポート №7

2009-12-14 19:35:36 | 札幌学 & ほっかいどう学
 心の病を訴える人が増加しつつある現代において、カウンセリングはその病を癒す有効な手段の一つといわれています。そのカウンセリングを行うカウンセラーの中でも臨床心理学の学問的な基盤を持った方を「臨床心理士」と呼んでいるようです。 

 道民カレッジ「ほっかいどう学」放送大学講座の第7回講座は「こころの健康のために~北海道における心理臨床を考える~」と題して、北翔大学の稲田尚史教授と北翔大学大学院の村瀬嘉代子教授のお二人による講義でした。
 講義はまだ一般的にはその認知度が低い「臨床心理士」という職についての理解を図るというのが目的のようでした。
 臨床心理士という制度ができてまだ日が浅いこともあり、多くの臨床心理士が札幌圏に偏在している事実があります。北海道のように広大な地域では専門的技量を有する臨床心理士によるカウンセリングが受けられない地域が多数存在することが課題のようです。
 そのことに対する解決策は果たして?

 それでは私の第7回目のレポートをご覧いただきたいと思います。
 なお、第7回目の放送講座の内容をご覧になりたい方はこちらをクリックください。(

 「こころの健康のために~北海道における心理臨床を考える~」感想レポート
社会が複雑化する中で心の病を抱える人たちが増加傾向にあり、カウンセリングの重要性が増してきているようです。そのカウンセリングを行うカウンセラーの中で、臨床心理学の学問的基盤を持ち資格認定協会によって認められた人を「臨床心理士」と呼んでいるとのことです。
 臨床心理士が誕生してからまだ日が浅く、道内では平成4年に北海道臨床心理士会が誕生したそうです。そのため社会的な認知度はまだ低く、私など3年前までオホーツク地方で教員をしていましたが、恥ずかしながら「臨床心理士」の存在を詳しくは知りませんでした。
 その臨床心理士が現在では道内に460余名もいるのですが、そのほとんどが札幌圏に偏在していることが課題のようです。
 例えば現在道内の各小・中・高校ではスクールカウンセラーの配置を進めていますが、札幌圏以外では臨床心理士の資格を得たスクールカウンセラーが極端に少ない現状のようです。
 このように臨床心理士が地方に少ない現状に鑑みて、講師の村瀬氏は北海道の地域性や風土に応じた心理臨床として「統合的アプローチ」が有効であると提唱しました。その統合的アプローチとは、複数の視点から観察し、全体像を押さえながら、個別的に対応することだ、としています。
 統合的アプローチが心理臨床の一手法であることは理解できましたが、そのアプローチ法が臨床心理士が少ない地方になぜ有効であるという点については残念ながら理解することができませんでした。