田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

雑がみ再資源化工程見学会 1

2015-09-18 22:28:43 | 環境 & 自然 & 観察会
 “やはり人手しかないのか”…。そんな思いをしながら見学した雑がみの選別作業の見学だった。今日、私は札幌市などが主催した「雑がみ再資源化工程見学会」というなんとも味気なくも正確な名称を付けた見学会に参加した。 

 何にでも興味を示す私の本領発揮(?)である。
 見学会の趣旨を深く理解しないまま、札幌市の広報に掲載されていたタイトルのような見学会への参加を申し込んだところ、幸いにも参加を許可され、その見学会が本日あり、参加してきた。

            
            ※ 朝8時、参加者75名が2台のバスに分乗して、札幌市役所前を出発です。

 主催は、札幌市製紙原料事業協同組合と、札幌市(ごみ減量推進課)の共催という形だった。参加を許されたものは全部で75名、その内訳は私たちのような仕事を持たないシニア層と主婦層がほとんどであった。
 見学先は、初めに市内にある(株)マテックという古紙問屋、そして苫小牧市勇払にある日本製紙(株)北海道工場、最後に札幌に戻って北海道新聞総合印刷本社工場という順での見学だった。
 全てを見終えて、見学会の趣旨は古紙や雑紙が集められ、新聞紙として再生され、再び活用されるという一連の流れを実地に見学することによって、市民からの古紙や雑がみの回収率を向上させたいというところにあったようである。

 朝8時から始まり丸一日を要した見学会の様子・感想を少し丁寧に見学先別にレポートしてみたい。

マテックプラザ(古紙問屋) 

 マテックプラザは白石区の一画に広い敷地を占めてあった。
 ここは、市内各所で収集された古紙や雑がみを集積し、梱包するところである。
 倉庫のような大きな建物の中でその作業は行われていた。
 私たちが見ることができたのは、家庭から送られてきたビニール袋に入った雑がみを、袋から取り除いているところだった。3人の若い作業員たちは黙々とビニール袋を破り、不純物が入っていないかどうかチェックしているところだった。
 「ふ~ん、やはり人手しかないのだなぁ…」というのが率直な感想だった。

            
            ※ 写真のように作業員たちは袋に入った雑がみを取り出していました。

 次に、雑がみは大きな塊として梱包するため、ベルトコンベアーに載せられる。ここでさらに二人の作業員が不純物のチェックを目視で行っていた。現在は、紙として再生できる雑がみと、紙に再生できない科学紙とか、コーティングされた紙が多いため、選別作業も大変なようである。
 そうして一辺が2m大の立方体として梱包されていた。

            
            ※ こちらは、ベルトコンベアで運ばれる雑がみから不純物を取り除いています。

            
            ※ そして製紙工場に送るために梱包された雑がみの塊です。

 担当者は、雑がみに含まれてくる不純物(実に様々なものがあるようだ。実物も見せられた)が、いかに作業効率を落とすかを説き、市民への協力を求めた。
 見学はこれだけだったが、後ほど関係者に聞くと「札幌市製紙原料事業協同組合」に加盟する会社は12社ということだった。このことから、紙のリサイクル事業がかなり盛んになっていることを実感させられた。

            
            ※ 雑がみの中に紛れ込んてた不純物を並べているところです。

 人手をこれだけ要するということは、コストもかかることに繋がる。それでも採算が取れるということは、紙の原料である木材の高騰化、さらにはリサイクル思想の広がりによって世の中のシステムが変わってきたということだろう。
 歓迎すべき変化だと思われるが、単純作業とも思える作業の部分の効率化、機械化は無理なのかなぁ…。

            
            ※ 敷地内には会社のロゴが描かれた収集車が停まっていました。 

 ちなみに「マテック」という会社名は、「MATEC」と表示するが、「MATERIAL(資源)」と「CREATION(創造)」を組み合わせた造語であるという。本社は帯広市にあり、かなり手広くリサイクル事業を展開しているようである。

 そんな感想を抱きながら、次の日本製紙北海道工場に向かった。(明日に続く)