田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

パリ・ミュゼット 素敵な音に出会った!

2015-11-26 22:06:06 | ステージ & エンターテイメント
 どこかに懐かしさを感じさせながら、賑やかに、華やかに、時に哀しく奏でるパリ・ミュゼット…。素敵な音に出会った! 満員の聴衆はきっと私と同じ思いを抱いたに違いない。そんなパリ・ミュゼットの音だった…。

               
               ※ 演奏中の写真はNGなので、出演前の赤れんが庁舎のステージを撮った。

 11月22日(日)午後、今年の「アートパフォーマンス in 赤れんが」の第1回のステージがあり、道庁赤れんが庁舎(北3西6)に駆け付けた。
 今回のパフォーマーは、「バル・ミュゼット楽団 La Z0ne(ラ・ゾーヌ)」というグループだった。
 彼女たちは陽気な音楽と共に入場してきた。その音は古きパリの街中から流れてくるような懐かしさを感じさせる音楽だった。
 彼女ら、と表現したがLa Zoneは女性ばかりの5人のインスツルメンツのグループだった。
 
 ところで「パリ・ミュゼット」とは、資料によると20世紀初頭のパリで大流行した、アコーディオン中心のアンサンブルによって演奏される大衆音楽とあった。当時のパリ庶民は、軽快でありながら哀愁を帯びたこの音楽が流れるガンゲット(ダンスホール)やバル(ダンス酒場)で、踊り、語らい、そして酒を飲み交わしたという。
 だから、パリ・ミュゼットとも、バル・ミュゼットとも称するようだ。

                 
                 ※ 彼女らのセカンドアルバム「札幌バルミュゼット」です。

 楽器の構成は、ボタンアコーディオン、ピアノ、バンジョー、クラリネット、パーカッションの五つの楽器で構成されている。
 パリ・ミュゼットで特徴的なのは、ボタンアコーディオンである。このアコーディオンの独特の奏法がパリ・ミュゼットを特徴づけていると言える。
 そのボタンアコーディオンを担当するのが、リーダーの長峰久美子である。彼女は独学でアコーディオンをマスターしたらしいが、続いてパリ・ミュゼットの特徴の一つであるキャブレット(バグパイプ)も自分のものにしたという。その上、現在は音楽文化政策の研究のため北大大学院にも籍をおいているという努力家のようだ。

 よく調べてみると、La Zoneのコアのメンバーは、ボタンアコーディオンの長峰、ピアノの三重野直美、バンジョーの小林朋子の三人のようだ。クラリネットの長崎亜希子、パーカッションの佐藤いずみはサポートメンバーということだ。この日はさらにヴォーカルとしてダイナマイトあさのという男性ヴォーカルがサポートとして加わっていた。この佐藤がいい味を出していた。

                  
              ※ コアの三人メンバーです。写真でお分かりのようにけっして若い方たちではありません。

 パフォーマンスは約1時間、アンコールも含めて8曲を披露してくれた。曲名は一応メモしたのだが、十分に聞き取れなかったこともあり割愛することにする。
 私が魅了されたパリ・ミュゼットとはどんな音楽なのか?ユーチューブを検索したところたくさんあったのだが、残念ながら当日演奏した曲を探し出すことはできなかったが、その雰囲気を良く伝える「J'AI MA COMBINE」という曲を聴いていただきたい。

 La Zoneはパリ・ミュゼットを専門とする楽団としては国内唯一のグループということだが、その実力は十分で2010年にはパリ公演も果たしているという実力派である。
 すっかり魅了された私は彼女らのライブを探してみた。すると、メンバーの三重野を店長とする「ガンゲット・ガイマ」というライブ居酒屋を開いていることが分かった。
 いずれ彼女たちの本拠地にお邪魔しようと思っている。