大友亀太郎、島義勇、エドウィンダン、岩村通俊、ウィリアム・スミス・クラーク、…、いずれも札幌の街が形成される黎明期に重要な役割を果たした人物たちである。これらの人々の業績の跡を辿ろうと、この度ある学習計画を作成した。
私が所属する「めだかの学校」では、来年度の学習計画の作成作業を昨年末から年始めにかけて行っていた。その作成作業がこのほど一段落し、来年度の学習内容がほぼ決定された。
その中で、私は来年度前期に実施する「野外講座」を作成する作業グループ(3名)に属した。グループでは数回の会合を重ねながら作成作業を進め、その都度全体の運営委員会に諮るということを数回行い、このほど成案を見ることになった。
その内容は、札幌開府前後に重要な役割を果たした人物を時系列的に追いかけ、その史跡や関連施設を訪れるというものである。そこで全体テーマを「さっぽろの古(いにしえ)を訪ねて」とした。
具体的な内容は次のとおりである。
◇第1回 4月27日(金)13時~16時
「札幌の成り立ちを概観しよう!」
北海道博物館、北海道開拓の村を訪れ、関係スタッフのお話を伺い全6回の学習内容を概観する。
◇第2回 5月29日(火)13時30分~15時30分
「大友亀太郎のふるさとを訪ねよう!」
江戸末期、現在の元町地区の農地開拓に活躍し、大友掘を造ったことでも知られる大友亀太郎の札幌における本拠地であった「札幌村郷土記念館」などを訪ねる。
◇第3回 6月25日(月)13時30分~15時30分
「大友堀の現在(いま)を訪ねよう!(創成川を往く)」
札幌の街づくりの基点となった大友堀(創成川)を訪れるとともに、関連史跡を辿る。さらに札幌市庁舎内の開拓使初代判官の島義勇像を見る。
◇第4回 7月23日(月)13時30分~15時30分
「北海道開拓の父 島義勇を訪ねよう!」
島義勇が札幌の街づくりを構想したといわれる「コタンベツの丘」を訪れるとともに、神宮内、円山公園内に立つ島義勇像、紀功碑、岩村通俊像などを確認し、業績を偲ぶ。
◇第5回 8月27日(月)13時30分~15時30分
「岩村通俊が造ったススキノ・鴨々川を訪ねよう!」
島義勇を継いで本格的に街づくりに着手した岩村通俊の業績の一つ、街の区画を京都に倣い条・丁目を用いた街、歓楽街ススキノを訪れるとともに、ススキノを流れる鴨々川周辺を散策する。
◇第6回 9月24日(月)13時30分~15時30分
「北海道畜産の父 エドウィンダン記念館を訪ねよう!」
北海道に米国式の畜産技術を普及させたエドウィンダンが当時事務所として使用していた記念館を訪れるとともに、エドウィンダン像、記念公園を訪れ業績を偲ぶ。
全体の計画を概観するとけっこう良い計画となったのではと我々のグループでは自賛している。実は、素案の段階で北海道博物館の学芸員の方にも相談させていただきお墨付きをいただいていた。
ここまで学習計画を作成するには、けっこうな時間と労力を要したが、その作業はけっこう楽しい作業だった。それはやはり自分たちが立てた計画が道民カレッジで学ぼうとする方たちのお役に立てるのでは、という思いがあるからだった。
この後、3人ですべての訪問地を事前視察して(3月に予定している)、実際の学習を実施する際の問題点などを洗い出し、万全を期すことにしている。
具体的な参加者の募集はまだまだ先のことではあるが、どれくらいの人が興味を示してくれるか、私たち自身が興味津々である。