小笠原諸島は平成23年、日本で4番目となる世界自然遺産に登録されている。自然遺産というとグランドキャニオンのような「自然景観」の優れているところをイメージするが、どうやら小笠原の場合はそうではないらしい。
世界自然遺産は「自然景観」が優れた場合だけではなく、「地形・地質」、「生態系」、「生物多様性」の4分野において優れた遺産を有しているところが登録対象のようだ。
その中で、小笠原諸島の場合は「生態系」がその評価対象となったということだ。
つまり、小笠原諸島は島の形成以来、大陸と隔絶していたため島の生物が独自の進化を遂げたために、固有種と称される動植物が多いことが評価の対象となったということだ。
※ 小笠原の固有種「タコノキ」です。これだけ特徴のある木なら私でも発見できそうですが、どうでしょう?
それではどんな固有種が見られるかというと、特別天然記念物のハハジマメグロ、アカガシラカラズバトなどの鳥類。哺乳類ではオガサワラオオコウモリ。昆虫ではオガサワラライトトンボなどが見られるようだ。
また、植物では木本化したキク科植物のワダンノキの他、木本植物の71%に相当する79種が固有種とされているとのことだ。
ところが私は動物も植物もからきし弱い。今回の旅では前日でも触れたようにガイドを伴ったツアーにはナイトツアーしか参加しない。
したがって、小笠原の固有種とされる動植物にはほとんどお目にかかれないのではないか、と思っている。
それでも、現地へ行って入手予定のガイドブックなどを参考にして一つでも、二つでも発見できるよう努力したみたいと思っている。
動植物にからきし弱い私であるが、資料を見るかぎり母島に棲む「メグロ」はその姿形からも、もし出会うことができれば私でも分かりそうである。母島では長い時間のトレッキングを予定しているので、生息数は少ないとされる特別天然記念物のハハジマメグロに出合うことができれば、と思っているのだが…。
※ こちらは目の周りに特徴のある「ハハジマメグロ」ですが、出会える可能性は低いでしょうねぇ…。
私にとっては、小笠原に生きる固有種を発見することよりも、固有種を外来種などから護り、小笠原の自然を保護しようとする取り組みなどについて見たり、感じたりしたいと思っている。その方がずっとバリアが低いと思うからである。
学術的には貴重な島のようであるが、私にとっては“猫に小判”状態の旅になりそうだ。しかし、まあそれもヨシとしましょう。
なんだか田舎オヤジも開き直っていますね!