田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

シルバーコレクター?JAPAN

2018-02-15 18:37:40 | スポーツ & スポーツ観戦
 平昌冬季オリンピックが佳境に入っている。日本選手も大活躍である。メダルも多数獲得している。ところが今のところ残念ながら金メダルの獲得はゼロである。どうしてなのだろう?
 

 スポーツ好きの私が平昌冬季オリンピックに興味がないはずがない。時間が許すかぎりテレビ観戦を欠かしていない。オリンピックは、ふだんはなかなか見ることのできないマイナーな競技でも中継される場合があるのでそこもなかなか興味深いところである。

                 
                 ※ 小平奈緒選手 ※本日使用の写真は全てHPから引用させていただいた。                  

 さて、今季大会は日本選手の活躍がかなり期待されていたが、その期待どおり各選手の活躍が目立つ大会である。
 今日(2月15日)現在、メダル獲得数は銀メダル4個、銅メダル3個とこれまでの冬季オリンピックと比べるとなかなかの成績である。
 具体的には、
 ◇スノーボードハーフパイプ 銀メダル  平野 歩夢
 ◇スケート女子1,500m    銀メダル  高木 美帆
 ◇スケート女子 1,000m    銀メダル  小平 奈緒
 ◇複合ノーマルヒル      銀メダル  渡部 暁斗

 ◇スキー女子ジャンプ    銅メダル  高梨 沙羅
 ◇スキーモーグル      銅メダル  原  大智
 ◇スケート女子1,000m     銅メダル  高木 美帆

という具合なのだが、ここに金メダルがないのだ。
 ここまで金メダルがないと「どうしてだろう?」と考えてしまう。特に、銀メダルだった平野、小平、渡部は金メダルの有力候補と伝えられていながら叶わなかった。
 テレビでは、彼らがこれまでオリンピックにおいて頂点を目ざして想像を絶するほどの努力の跡を伝えている。そして有力な金メダル候補といわれるほどに成長していたのだが…。

              
              ※ 平野歩夢選手

 私はスノーボードハーフパイプに注目した。ハーフパイプは、平野選手とアメリカのショーン・ホワイト選手の争いとみられていた。
予想どおり二人のハイレベルな戦いとなったが、最後の最後にショーン・ホワイト選手が平野選手を逆転し、優勝した。
 私はこの瞬間の二人の表情に注目した。ホワイト選手は喜びを爆発させていたのに対して、平野選手は悔しさは覗かせるものの、どことなく淡々とした表情に見えた。
 私はここにこそ、金メダルと銀メダルの微妙な差があったのではないかと思ったのだが…。
もし、二人が逆の立場になったとしたら、平野選手はあそこまで喜びを爆発させたろうか?ホワイト選手は平野選手のように淡々としていただろうか?
 平野選手は選手生命にもかかわるような大怪我を乗り越え、修行僧のような厳しい練習を自らに課し、新しい技を引っ提げて平昌に乗り込んできたとテレビは伝えていた。それほどまでこの平昌オリンピックにかけてきたのだから、目標達成を目前で阻まれたのだからもっと感情を表に出してもいいのでは、と思われた。そうしないところに平野選手の美意識のようなものがあったのだろうか?
 だとしたら、その時点であるいは勝負がついていたのかもしれない。それくらいホワイト選手は感情をむき出しにしてこのオリンピックにかけていたように思えてならない。

                    
                    ※ 渡部暁斗選手

 私が言いたのは、最後の最後に微妙な差を生むのは「メンタル」ではないかということだ。近代トレーニングにおいては、競技力だけではなく、その基盤となる身体面、メンタル面も相当に鍛えているといわれているから、もちろん日本選手も相当にメンタル面を鍛えてオリンピックに臨んでいると思われる。
 それは他国とて同様であろう。そうした中においてもう一段上の段階での「メンタル」の強さが求められているような気がしてならない。

                    
                    ※ 高木美帆選手

 日本の選手たちが平昌目ざして非常な努力をし、そして素晴らしい成績を上げていることに拍手を送りながらも、惜しくも金メダルに届いていない現実を見るとき、そんなことを考えてしまった…。
 この後も、続々と日本の有力選手が登場する。シルバーコレクターなどという言葉を返上してもらうべく、これから競技に臨む選手たちの奮闘を期待したい。