田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

地域に生きるとは?

2018-02-22 22:16:26 | 講演・講義・フォーラム等
 最近、“自助”“互助”“共助”“公助”などという言葉を聞く機会が増えた。これは少子高齢社会が進む我が国において、私たちの生活のすべてを公に頼れるような状況にはなく、さまざまな形での助け合いが必要となることを示す言葉である。そうしたことを考える講座に参加した。 

 突然に固い内容で恐縮である。
 私が道民カレッジに学んでいることは度々このブログでもレポしているが、その道民カレッジが主催する本年度第2回目の「地域活動実践講座」が昨日(2月21日)午後開催され参加した。

 講座名が示すとおり、少々固い内容で恐縮であるがお付き合い願いたい。
 今や公的機関は、少子高齢社会が進む中で、国民に対しての公的助成には限界があり、自助努力や地域の助け合いなどを積極的にうたうようになった。
 今回の講座開催の趣旨もそうした一環であろうと思われる。

 そんな講座において、事務局から私に実践発表の依頼があった。
 というのも、第1回講座の際にレポートを提出した。その内容を皆さんに紹介してほしいという要請だった。そのレポートの内容はすでに道民カレッジのHPに記載されているので、それを転写する。

               

    私の実践「近美を愛するブリリアの会」の活動 

 「私たちは近代美術館の前庭を借景として、いつもたくさんの緑に癒されています。そんな私たちが、いわば勝手に美術館周辺の美化に取り組むことは心楽しく、ちょっぴり意味あることではないでしょうか?」
 8年前、私はマンション内にこのような呼びかけをさせていただきました。
 すると15人の共鳴者が名乗りを上げてくれました。
 
 当時の近代美術館前の歩道は雑草が茂っていたり、ゴミや枯葉が散乱したりしている状態でした。そこで私たちは夏期の間、2週間に1度の割合で清掃活動に取り組むことにしたのです。
 会費を集めて、掃除用具を揃えたり、花の苗を購入したりしながら、これまで8年間活動を継続してきました。(年間の活動回数は15~6回です)以来、会員の増減はあったものの、現在も18戸の会員が在籍し、活動には常時7~8名が参加してくれています。活動の様子を見て、マンションに住まわれていない方の中からも会員になってくれた方がいます。

 活動は、私の方から「近美を愛するブリリアの会 会報」を発行して、活動日をお知らせする方法をとっています。(現在まで164号発行しました)
すると、当日の朝6時に都合の良い方が集合し、それぞれ竹ぼうきを手に近代美術館前の歩道を清掃しています。近代美術館前の歩道は大きな木が歩道に覆いかぶさるように立っているため、年中枯葉が散乱していて掃除のし甲斐のある歩道です。

 私たちがちょっとだけ自慢したいのは、歩道上にあった二つの空き地に、札幌市の補助でクサツゲという樹種を購入していただき、それで「ART」と「MUSEUM」という花(草)文字を描いていることです。また、街路樹升に花苗を植えていますが、これらの維持管理も大切な活動です。

 私たちの励みは、道行く人たちが「ご苦労さまです」、「きれいですね」と言われることが大きな励みとなっています。私たちのささやかな活動が、地域の美化に少しは貢献できているかな、と思っているところです。

 課題は8年間活動を継続してきて会員が高齢化していることです。確かめたことはありませんが、平均年齢は70歳を超えていると思われます。
 会員の皆さんからは「いつまでできますかねぇ~」という声も聞かれるようになってきました。会を主宰する私としては、「まずは10年目まで頑張ろう」と思っています。
 それまでに後継の方が見つかるといいなぁ、と思っている昨今です。


               

 昨日の発表では、このレポートの内容を主として、この活動を思い立った理由について述べ、さらに次のことを強調させてもらった。
 それは、「地域や身の回りに起こった問題や課題を一度自分ごととして考えてみませんか?」ということを訴えた。
 つまり地域に問題や課題が生起した時、すぐに行政に苦情を申し立てるのではなく、まずは自分ごととして考えて、自分たちで解決できないかどうか考えてみることが大切ではないだろうか?と私は考えているのです。
 私の訴えが共感を呼んだかどうかは定かではない。ただ、一つの問題提起にはなったのではないか、と私自身は思っているのだが…。
何も公的機関が言うことを鵜呑みにしろと言うつもりはないが、時代は“自助”“互助”“共助”“公助”が必要な時代になっているようだ。