フランスで110万人もの観客動員を記録したという映画である。「今のライフスタイルを続ければ、人類は滅亡する」という科学者の警告に衝撃を受けた監督が、子どもたちの将来のために“未来を幸せにするライフスタイル”を求めて世界を旅するドキュメンタリーである。
実は2月12日(月祝)は、映画三昧の一日だった。午前中は円山動物園で「生きとし生けるもの」を観た後、午後は札幌市生涯学習センター(ちえりあ)で札幌市リサイクルプラザの主催の「エコトーク映画会」に参加した。
「エコトーク映画会」という名称からも想像されるとおり、単に映画を観るだけでは
なく、映画上映前にドイツ生まれで札幌在住のビアンカ・フュルスト氏による「~無理のないエコなライフスタイル、楽しく取り組む工夫~ 」(ドイツのアイディア・八剣山の活動経験から)というエコトークがあった。ビアンカ氏はエコライフの実践家として著名な方で、数々の素晴らしい実践を紹介してくれた。
さて、映画「TOMORROW パーマネントライフを探して」であるが、21人の科学者たちによる「今のライフスタイルを続ければ、人類は滅亡する」という論文に衝撃を受けたロラン(仏女優)が、友人ディオンとともに、解決策を求めて世界を旅するという内容である。
題名のパーマネント(Permanent)とは、「永久の」とか、「不変の」と訳されるようで、「パーマネントライフ」とは「これからも変わらない生活」とでも解釈できそうだ。
ロランと友人のディオンは世界各地を旅する中で、そこに生きる人々の生活様式や取り組みを通して豊かな生活のために行っている小さな行動から未来への光を見つける
その光を「農業」、「エネルギー」、「経済」、「民主主義」、「教育」の五つの分野にスポットを当てリポートする。
映画の中では、「パーマカルチャー」、「トラジション・タウン」、「ゼロ・ウェスト」といった耳慣れない言葉が出てきて、私を戸惑わせたが、その意味を確かめるためにももう一度この映画を観たいと思った。
この映画を観ていて「不都合な真実」、「不都合な真実 Ⅱ」を思い出していた。二つの映画が地球の深刻な現実を映し出していたのに対し、この映画は未来に明かりを灯す内容で気持ちが明るくなる思いだった。
ただ、現実は彼女が思うような方向には必ずしも進んでいないようにも思われる。Permanentという言葉と同じような意味で、Sustainableという言葉が広く流布された。世界は今こそ持続可能な社会へ向けて加速すべきではないのか、と思うのだが…。