「・・・。川のほとりにいるのは、単純に気持ちがいい。
渓流釣りを趣味とする立場からいえば、釣り竿を持って川原に立ったときは、ただただ川にいるのが楽しい。日がな一日釣りをする場合など、川面から顔を出した岩に腰かけてぼんやり休むことも多いが、そういうときは無意識に川の水に手を入れたりしている。さらさら流れる冷たい水の感触は気持ちがよく、頭の中は漂白されて無垢の状態になっている。
古来より人が水辺に集まるのは、せせらぎの音や、河畔にやってくる鳥や、木々が風にそよぐようすが、理屈抜きで心地よいという理由も大きいと思うのだ。広瀬川を愛した政宗も、川狩りや釣りが大好きで、「釣りには他念なきものなり」という言葉を残しているそうです。」
以上は、市民文化事業団発行の雑誌「文化の扉」(2007-11 Vol.53)に”文化紀行”として作家の三浦明博氏が寄稿した文の後半部分です。
なんとなく納得できるではないですか。
ああ、早く夏が来ないかなあと思う今日この頃です。
写真は、「みちのくYOSAKOIまつり」のときのある参加団体の旗です。