今年もF1が開幕した。
由々しき問題としては、本年からはF1を無償のBS放送では観ることが出来ず、有償CS放送の「フジテレビNEXT」と契約しなければいけないことだ。
ここ数年で、私が真剣に観ていたTV番組は、ほぼすべて地上波からBSかCSに移ってしまった。
私の愛するものたちは、一般大衆のニーズから乖離し、マニアックなものになってしまったということなのだろうか・・・ううっ。
さて、それはさておき、土曜日の予選である。
新レギュレーション下での予選Q3。タイヤ温存のためか、残り時間3分を残して、コース上には誰も居なくなってしまった!
これは、ヒドい。サーキットにいた観客の方々にとっては、まさに「金返せ!」状態であっただろう。
この予選については、早くも次戦より「昨年と同じ形式に戻される」ことになった模様。
そりゃそうだ。この悲惨な予選方式が1戦のみで終結したのは、大いに喜ばしいことである。
そして、日曜日の決勝。
予選3番手のフェテルがロケットスタートを決め、オープニングラップでトップを奪首!
ライコネンもそれに続き、フェラーリ勢がワン・ツーを形成するという、昨年まではあまり見られなかった、痛快な展開に。
ところが17周目。身の毛もよだつ大クラッシュが発生する。
マクラーレン・ホンダのアロンソがハース・フェラーリのグティエレスに接触し、マシンが横転し、大破・・・
幸いにしてアロンソは無事で、大きな怪我はなかったようだが、一歩間違えば大惨事だったかもしれない。
まさしく、不幸中の幸いであった。
ここで、レースは赤旗中断。
この出来事は、今回のレースの大きな勝負のアヤとなった。
そして22周目。ライコネンのフェラーリが、火を噴きながらピットイン!
幸いにして大事故には至らなかったが、こちらも、緊張の一瞬であった。
53周目。フェテルが2位ハミルトンの背後に迫るが、オーバーテイクには至らず。
フェテルは、第2スティントでのタイヤ選択次第では、優勝の目もあったと思う。惜しい。
そして表彰台。
1位ロズベルグ・2位ハミルトン・3位フェテル。
結果として、昨年までと大きく変わりない、見慣れた風景である。
特筆すべきは、新興チーム「ハース」のグロージャンが、6位に食い込んだこと!
現段階では、彼のルノーからの移籍は、正しい決断だったということになる。現段階では・・・
そして、マクラーレン・ホンダ。
予選の結果からいって、今回はダブル入賞もあり得るかと期待していたのだが・・・
アロンソは前述のようにクラッシュし、バトンは14位フィニッシュ(涙)
だが、マシン自体の仕上がりは、昨年よりは、良くなったようだ。
今後に、期待しよう。
そして先ほども述べたが、今回のF1の予選方式は、駄目駄目だ。
私は、’90年代の熱かった予選の興奮を、ついつい思い出してしまう。
予選時間残り数分の最後の最後で、ポケットに1秒を隠し持っていたかのようにポールを奪った、アイルトン・セナのスーパーラップ。
「速い者が速い」が、一番正しいのだ。変に策を弄し過ぎる最近のF1は、間違っている。
このままでは、第2のアイルトンは、産まれない。
セナが存命していたならば、今日は、彼の56回目の誕生日である・・・