この曲を初めて聴いたのは、中3の夏休み。レンタルレコード屋で「TOUR1979」を借りてきた時のことだった。
当時印象に残ったのは「知識」や「ペニーレインでバーボン」等、どちらかといえば「俺は勝手でいいじゃない」的な楽曲たちだった。
この「今日までそして明日から」については、「なんだかですます調の昔のフォークソングみたいで、イヤだなあ」と、当時コドモだった私は、そんな風に感じていた。
・・・だがしかし、それから30年以上の月日が流れ、この曲は色褪せるどころか、むしろ輝きを放ち、リアリティを持って私の胸に迫る。普遍的な言葉が並ぶこの曲だが、50代を目前にした私のココロの奥襞を、掴んで離さない。
この曲を作ったのは、当時20歳そこそこの拓郎青年である。その若者の作品に、オヤジになった私が、勇気づけられているという、見逃せない事実。
吉田拓郎氏が、この世に産まれてくれたことに、もう、感謝するしかないのだ。ありがとう。