私は小学生の頃、TBS系列で放送されていた火曜夜8時のドラマのファンだった。
「おお!ヒバリ」「やあ!カモメ」「アヒル大合唱」・・・
そして’79年に放送された「男なら!」の主題歌だったのが、この「流星」だった。
その当時、吉田拓郎という人についてはあまりよく知らなかったのだが、この曲を「けっこういい曲だなぁ。なんでザ・ベストテンにランクインしないんだろう」と不思議に思っていた。
「男なら!」というドラマの内容はうろ覚えだが、北大路欣也氏と酒井和歌子氏をメインに山田隆夫氏が茶々を入れる、下町恋愛ストーリーだったような気がする。
で、その最終回に拓郎が出演して、この曲を歌っていたのをリアルタイムで私は見ていた。
拓郎がドラマに出演して歌を歌うなんてことは、あの当時としては大変画期的なことだったのだが、世間知らずの小学生だった私が、そんなことに気付くはずも無い。
その3年後に自分が拓郎の虜になるなんて、考えもつかなかった。
当時高級品だったビデオデッキは我が家には当然無かったが、せめてカセットに録っておくべきだったと、今も私は後悔している。
「流星」は「けっこういい」どころか、夜空にきらめく名曲だ。
我が娘たちが、このせつないモノローグの美しさを感じ取ってくれるようになればいいなぁ・・・と、私は願う。