ニューヨーク・バーク・コレクション展
岐阜県美術館にニューヨーク・バーク・コレクション展を見に行った。ニューヨークのお金持ちのバーク夫妻の日本美術コレクションで、縄文土器から明治初期の日本画まで、主要なところは押さえられている。アメリカの日本趣味(しかも、ボストン美術館などのほかの日本コレクションを外した)が知れて興味深かった。
全コレクションではなく、選択が入っているので、監修者の意図が入っているにせよ、桃山から江戸にかけての屏風のコレクションは、数も多くよかったと思う。なかでも、作者不明の麦畑の屏風は、モチーフも然り乍ら、遠近法ではないが不思議な遠近感覚が表されていて、おおいに興趣がわく。元は、金銀が使われもっときらびやかであったろうが、今はそれがなくなり渋い緑灰色のような色彩に白っぽい麦の穂がたくさん浮かび上がって見える。
巡回展であるし、岐阜でも作品が入れ替わるらしいので、何回か行って見てもよろしかろう。
ちょうど、監修者の辻惟雄氏の講演があったので、今回の展覧会のいきさつが聞けたのだが、監修者の割には、突っ込みが弱くて、いささか拍子抜けであった。例えば、赤っぽい弥生土器が展示されているのだが、これが彩色であるのかそれとも顔料を練り込んだ土を用いたのか、「どっちなんでしょうね」とのたもうた。やはりこれは、自分なりの仮説を披瀝してどっちかをはっきりいうのが監修者らしいというものだ。ほかの作品についても曖昧な説明が多く、残念であった。また、新幹線に乗り遅れられたとかで、講演は一時間以上も遅れて開始となり(おかげで、聞く事ができたようなものだが)、それも、ま、ご愛嬌ではあろうが・・・。いうまい。
全コレクションではなく、選択が入っているので、監修者の意図が入っているにせよ、桃山から江戸にかけての屏風のコレクションは、数も多くよかったと思う。なかでも、作者不明の麦畑の屏風は、モチーフも然り乍ら、遠近法ではないが不思議な遠近感覚が表されていて、おおいに興趣がわく。元は、金銀が使われもっときらびやかであったろうが、今はそれがなくなり渋い緑灰色のような色彩に白っぽい麦の穂がたくさん浮かび上がって見える。
巡回展であるし、岐阜でも作品が入れ替わるらしいので、何回か行って見てもよろしかろう。
ちょうど、監修者の辻惟雄氏の講演があったので、今回の展覧会のいきさつが聞けたのだが、監修者の割には、突っ込みが弱くて、いささか拍子抜けであった。例えば、赤っぽい弥生土器が展示されているのだが、これが彩色であるのかそれとも顔料を練り込んだ土を用いたのか、「どっちなんでしょうね」とのたもうた。やはりこれは、自分なりの仮説を披瀝してどっちかをはっきりいうのが監修者らしいというものだ。ほかの作品についても曖昧な説明が多く、残念であった。また、新幹線に乗り遅れられたとかで、講演は一時間以上も遅れて開始となり(おかげで、聞く事ができたようなものだが)、それも、ま、ご愛嬌ではあろうが・・・。いうまい。