South Is. Alps
South Is. Alps
Coromandel
Coromandel, NZ
Square Kauri
Square Kauri, NZ
Lake Griffin
Lake Griffin


『在日ふたつの『祖国』への思い』

姜尚中、2005、『在日ふたつの『祖国』への思い』、講談社+α文庫

朝鮮半島の南北は相変わらず解決の糸口が見えない。日本政府の戦後処理についても、相手国の事を意識しない無神経な対応が続いている。こうした状況にあって、在日の代表的イデオローグの姜尚中のメッセージである。とりわけ、本書における「メードインジャパン」の半島人としての自己意識が心を打つ。アイデンティティは自らが状況の中で形成するものであって、在日半島人にとっては、どれでもありどれでもないという微妙な状況が繰り返し示される。
日本社会の問題は、大陸から少し離れた列島であるという地政学的状況が良くも悪くも、縄文弥生の時代以来の伝統を形作っている。これは、現代あるいは近未来的な状況にあって、はたして継続可能なものなのか。私は、それは、全くの幻想に思える。もう少し、自らのアイデンティティを顧みる必要があろう。姜尚中らのイデオローグの声を、もっと耳を澄ませて聞くべきではないのか。そして、開かれた社会へと打って出ることこそが必要なのではないのか。

在日 ふたつの「祖国」への思い

講談社

このアイテムの詳細を見る

2005-07-31 20:43:37 | 読書 | コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )


『アイランド』

「アイランド」公式サイト

寝るところも食べるものも、簡単な仕事も、それどころか、食べるものに対する栄養指導も至れり尽くせりの環境で暮らす人々は白いユニホームを身にまとっている。個室での暮らしは、個人的な持ち物はなく、すべてが与えられる。彼らが暮らす清潔なな環境の外側は汚染されており、彼らは恵まれた生活をしているのであると教えられ、やがては「アイランド」に招待されることを夢見て生活している。
この辺りまで、何の先入観もなく見始めたので、現代人を戯画化しているのかと思った。例えば、清潔志向やダイエット志向、みんなと同じことをしたがると言った・・・。しかし、展開でそれは、違うことが解ってくるのだが、でも、最後まで見ても、我々の行き着く社会に見えてしょうがなかった。
さて、映画の続き。「アイランド」にはロッタリーでの抽選によって招待されることになっている。主人公の「リンカーン・6・エコー」(Ewan McGregor)はそうした生活に疑問を抱く。「リンカーン」はなぜ食べ物が決まっているのか、ベーコンが食べたいのに食べさせてもらえない。山ほどの疑問を持つ彼は、「マック」という友人(彼は、白いユニホームを身にまとっていない、「管理」側の人間である)とであい、自分の知っている世界を少しずつ広げようとしている。その帰り、「飛んでいる蛾」を見つける。外側は汚染されており、生き物はいないはずであった。彼は、いったんは個室にこの蛾を持ち帰るが、やがては見つけた場所で放ち、その後を追いかけていって、真実の一部を知る。「アイランド」行きとは実は、臓器を抜き取られ死ぬことであり、出産して子どもが奪われて死ぬことを意味していて、理想の島に行く事ではないと。
ロッタリーにあたった親友の「ジョーダン」(Scarlett Johansson、愛とか性とか解っていないので、何となくそばにいたいとおもっているが、管理人に助言されていた)のところに急いで戻り、彼女とともにこの施設を脱走する。地上に出てみると、なんのこともない砂漠地帯が広がっていた。ここで友人の「マック」をたずね、彼に、真相を知らされる自分たちが「クローン」であることを。そして、マックの助けによって自分たちの注文主(つまりは、クローンたちの親)に会うべく、カリフォルニアに向かう。
つまるところ、リンカーンらのクローン培養施設は、金持ちがクローンのための保険をかけ、自分とうり二つの存在を作り上げる工場であったのである。かれらを臓器だけとして育ててはうまく育たないことを知った医学者が自らリンカーンらのクローンを育てる施設を作っていたのだ。彼らをクローンとして意識させることなく数年生活を続けさせ(数年のうちに成人にまでに育てるコクーンもまたかれらの技術である)、そして15歳程度までの知識を授ける。彼らクローンを時期が来るまで、すなわち「アイランド」に送るまで(臓器摘出するまで)育てるための施設であり、外部の環境破壊やアイランドの存在はそうした状況に閉じこめるための共同幻想であった。
彼らが脱出してから、かれらの施設を破壊しに戻るまでのいきさつについてはネタばれもいいところだから、ふれない。しかし、この映画は、2019年という近未来を描いているのだが、現在も我々が判断を迫られているクローンの問題や胚細胞の問題、生命倫理の問題を戯画化して描いており、その意味で様々なことを考えるきっかけにもなる映画である。
まあ、そんなこと言わずに、映画は見ればいいのだが。

http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20050728204.html

2005-07-31 20:41:26 | 映画/TV/DVD | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


名駅・鼎泰豊

名駅・鼎泰豊(小菜、青菜炒め、鶏肉のブラックビーン蒸し、台湾ソーセージ、山クラゲ、小龍包、餅米のシュウマイ、鶏のスープと麺)
以前はJR高島屋の地下に小さなレストランがあったのだが、ツインタワーの方。こちらの方が多くて、回転も速いようである。小龍包はおすすめだが、今夜のはあまり熱々という感じではなく、ひと呼吸遅れてでてきた感じがする。

2005-07-31 20:11:12 | 夕食・外食 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )